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第7話「軋む歯車」 ページ7

「君もジョナサンに会ってるし、彼女も会ってる」
駄目だ。
疑問符が所狭しと飛び交う。
「それに…他のジョジョ達にも彼女は会ってる…のかなぁ…」
「ね、ねぇ…話が見えないんだけど」
私は一度頭を振ってから、白猫を見詰めた。
「…単刀直入に云えば…彼女は…この世界の君は」

─彷徨える亡霊だよ。

「亡霊?てことは…何…死んでるって…こと」
「そうだね」
あまりにあっさりとした言い方に実感が湧かない。
いや、死んだのはこの世界の私なのだから、別世界の者である私が実感など感じるのは可笑しいだろうが。

「君は大体妹枠だよねぇー」
「?」
突発的な発言にどう返していいか分からない。
というか、何が妹枠なんだ。
第一、先程までの話からぶっ飛びすぎやしないか。
「まァ、それぞれの世界でのってこともあるし、この世界のもそうなんだけど」
話が全く見えん。
「うん。つまり何が話したいかって言うとさ。君は本当に妹なんだよね。嗚呼、この世界の君だとね」
「え?誰の?」
ジョジョキャラなのは分かるが。
一体誰だ_と、若干ワクワクした。
だが、そのワクワクは一瞬にしてぶっ飛んだ。

「ディオ…ディオ・ブランドーのさ」
思わず口を開けたまま固まった。
「本当の運命だと彼女は死産でね。ディオと過ごす事はなかったんだが…ある男が無理矢理運命を固定したせいで、過去に歪みが出来たんだ。だから結果として無事に生まれて彼女はディオと数年程暮らしたんだよ」
それでも死んでしまったんだけど、と淡々と語る。
「普通なら、平行世界だろうがなんだろうが似てるには似てるんだよね。同じものってのは…。あんまりぶっ飛んだ設定に切り替わるのはないのさ。だけど」
─だけどこの世界では起きてしまった。

「…君はある意味ディオの妹ってわけ」
「はぁ…」
間の抜けた声しかだせない。
実感なんてない。
「で、こっからが本題」
まだあるのか。
いや、世界を救ってとか言ってたけどさぁ。
もう、衝撃の連続で頭の中は渾沌としている。
誰か整理整頓してくれ。
「彼女から「本の頁」を取り返して欲しいんだ」
「本の…頁?…え、てか。この世界の私は死んでるんでしょ…真逆私も死んであの世でとかじゃあ…」
「彼女は生きてる。…スタンド能力でね」
「スタンド…」
「彼女はね。ジョースターに憧れる一方、ジョースターを恨んでる。だからある計画を立てたのさ。とびっきりの…とんでもないやつを…」

「もし、それが成功したら…世界は巡るどころか消し飛ぶよ」

第8話「器」→←第6話「世界の原則」



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作者名:夢書き | 作成日時:2019年1月4日 10時

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