使用人の戯言 ページ32
さあ、話は終盤に入っていきます。
残す話もあと二つ。
ここまで少し長かったように感じますが、貴方は全員の話を聞く必要があるのでしょう？
貴方は元々、私に会うためにこの森に来たのでしょうから。
さてさて、貴方のことは最後の最後でいいんです。
答え合わせは途中じゃ意味がないですから。
答え合わせと言えば、オスマン様は奥様を困らせるのが得意というか、お好きな方でしたね。
ひとらんらん様は、よくそれを止めるように奥様を抱き寄せていました。
「んふ、Aは何着ても似合うなぁ…」
『…お、オスマン、この手錠…外してよ…』
「あかんよ、A逃げてまうもん」
『に、逃げないからっ、お願い…！』
「へえ、根拠は？」
『え…』
「前科があるのに、そう易々と、はいそうですかって信用できるわけないやん、俺を納得させられる根拠があってそう言うんやろ？なら示してや、今すぐ、な？」
『っ、そ、れは…』
「無いんやろ？まあええやん、手錠外したくらいで逃げられないのは、何回も失敗しとるAなら分かるやろ？」
『…』
「そうそう、大人しくしといた方が、女の子はおしとやかで可愛いで、次は何色のがええかな？やっぱここは緑…いや、こっちの暗い深緑もええなぁ、赤とか青も映えるし、黒や白はシンプルで纏まりやすいねんけど、紫とかベージュも色っぽくてええなぁ、ピンクとか、あ、あとこの橙なんかも…」
「マンちゃん、落ち着いて、A泣いてる」
「えー、ええやん、俺Aの泣いとる顔好きやもん、一番はやっぱり寝顔やけど」
「手錠外してあげようよ、手首赤くなっちゃってる」
「…まあ、ひとらんおるからええけど」
『ひ、とらん…』
「ん、痛かったね、ほら、大丈夫」
『…離して、離してっ、ひとらん、私もう…』
「ひとらんの優しさに漬け込もうとせぇへんの、どっちにしろ、ひとらんもそこまで優しくないで」
「手錠ないし、手繋いどこうか、A」
「あ、ずるい、俺も」
『ひ、っ、ぅ…』
「A、敏感やなぁ、いつからそんなやらしくなってしもうたんやろか」
「マンちゃんが寝てる間に意地悪するからでしょ」
「ひとらんも一緒にやってたくせに」
『…も、いや…ゆるして…』
「別に怒ってへんで、恨んでもない、謝ることなんか何もないねんで」
「大丈夫、悪い夢を見ただけなんだよ、だから、もう忘れなよ」
奥様はいつだって、泣いていらっしゃいました。
まるで、懺悔するかのように。
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馬鹿の者 - 奥様＝廃被り(シンデレラ)兎＝奥様の兄さんと、すると段々、小説の題名の意味が… (2020年7月31日 6時) (
レス) id: 37e79557bb (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - おっふ、考察全部違ったけど、面白いから満足です。あ、皆様廃被り姫を知っていますか？廃被り姫とはシンデレラの事なんですよ、んでこの小説の題名にガラスの靴があるじゃないですか、シンデレラにもあるじゃないですか、もしかしてそれで表現してる？ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 37e79557bb (このIDを非表示/違反報告)
ハット(プロフ) - どんどん謎が解けていく、、、！めちゃくちゃ面白いくて、更新が楽しみです(*^^*) (2020年7月28日 18時) (レス) id: c9cf6e7c0b (このIDを非表示/違反報告)
五千時(プロフ) - 馬鹿の者さん» 三度めまして！ここから徐々に真実を出していこうと思いますので、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2020年7月24日 13時) (レス) id: 76bb208c06 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - メイドの子も怪しくなってきたね、そもそもcnsypでみた幻覚って子供の頃の記憶なのかな？それなら、いやでもう〜ん分からん( ・∇・)(長文連投失礼しました) (2020年7月23日 2時) (レス) id: ee9fba9597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五千時 | 作成日時：2020年6月30日 3時
