白雪の姫 ページ15
しかし、その境界線を超えた愚か者がおりました。
そう、あの男の子達です。
奥様とお二人が過ごす熱い夜を、身勝手に覗き見ては、一丁前に嫉妬を胸に抱いておりました。
そこで、愚か者二人はある計画を立てたのでしょう。
「げほっ、う、ごほっ…！」
『どうしたの！もしかして風邪…？』
「Aさ、っ、う…俺も、気持ちが悪くて…」
『最近冷えるものね、いいわ、暖かくして寝ていなさい、二人には私から言っておくわ、ゆっくり休んで』
疑うことを知らない奥様は、優しく、愚か者二人の頭を撫でて、いつものようにお二人をお仕事に送り出しました。
そして、それを見計らったように、奥様に襲いかかります。
ああ、なんて卑劣なんでしょう！
『どうしたの、二人共…？っ、ちょっと、何、離して、離しなさい！』
奥様の非力さに漬け込み、床に押し倒し、あろうことか、そのお美しい身体に傷をつけました。
愚か者のその歯で跡をつけ、抵抗し泣き続ける奥様の身体を暴き、無知なことに、その精を流し込むまで。
事が終わると、奥様は二人を怒鳴りつけました。
当たり前です、こんなことが許されるわけがありません。
『どうして、どうしてこんなことをしたの…！私は、私は、こんな…！』
「っ、俺らだって、Aさんのこと、本気で好きなんだよ！」
「それなのに、Aさん、あの二人しか見てくれない…俺らのことなんか、どうでもいいんだって、そんなのあんまりじゃないか！」
身勝手すぎる理由ではありましたが、奥様は寛大すぎるその心に、自責の念を抱きました。
母親になりきれなかった、二人に寂しい思いをさせてしまっていた、年上らしい断り方をしてあげられなかった。
自分にも非があったのだと、奥様は反省なさったのです。
本当に、聖母のようなお方です。
最早聖母と言っても過言ではありません！
『…ごめんなさい、貴方達の気持ちを、しっかり汲み取ってあげられなかった私にも、確かに非があったわ』
「…違う、ごめん、ごめんなさい、無理矢理、酷いことをした…殴ってくれ、なんなら、もうここを出て行くから…」
『いいの、このことは決してあの二人には言っては駄目、今日の事は水に流しましょう』
「そんな…優しすぎるよ、Aさん…もっと、俺らのこと責めてもいいんだ、本当に、ごめんなさい…」
『…貴方達の気持ちに応えられないから、これくらいのことしか、家族としてしてあげられないの』
いいえ、奥様。
愚者に、粛清を。
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馬鹿の者 - 奥様＝廃被り(シンデレラ)兎＝奥様の兄さんと、すると段々、小説の題名の意味が… (2020年7月31日 6時) (
レス) id: 37e79557bb (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - おっふ、考察全部違ったけど、面白いから満足です。あ、皆様廃被り姫を知っていますか？廃被り姫とはシンデレラの事なんですよ、んでこの小説の題名にガラスの靴があるじゃないですか、シンデレラにもあるじゃないですか、もしかしてそれで表現してる？ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 37e79557bb (このIDを非表示/違反報告)
ハット(プロフ) - どんどん謎が解けていく、、、！めちゃくちゃ面白いくて、更新が楽しみです(*^^*) (2020年7月28日 18時) (レス) id: c9cf6e7c0b (このIDを非表示/違反報告)
五千時(プロフ) - 馬鹿の者さん» 三度めまして！ここから徐々に真実を出していこうと思いますので、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2020年7月24日 13時) (レス) id: 76bb208c06 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - メイドの子も怪しくなってきたね、そもそもcnsypでみた幻覚って子供の頃の記憶なのかな？それなら、いやでもう〜ん分からん( ・∇・)(長文連投失礼しました) (2020年7月23日 2時) (レス) id: ee9fba9597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五千時 | 作成日時：2020年6月30日 3時
