白雪の姫 ページ13
「お姉ちゃん、抱っこ！」
『はいはい、おいで』
「ねえお姉ちゃん、私もぉ」
『順番よ、少しだけ待ってちょうだい』
「姉さん、お腹空いたぁ」
『さっき食べたばっかでしょう…ほら、クッキーあげるから、これで夕飯まで我慢して』
「あずるい！俺も！」
『そう言って、夕飯残すでしょ、貴方は我慢』
容姿端麗な奥様がお笑いになれば、子供達も直ぐに奥様の虜です。
毎日、母親に話しかけるように奥様を慕い、家の中は賑っていました。
「じゃあ行って来るな」
『うん、気をつけてね』
「なあA、行ってらっしゃいのちゅうは？」
『…子供の前で何言ってるの』
「んふ、夫婦みたいやなぁこれ、でもちゅうはしてや」
『…ん』
「ロボロにしたんなら俺にもしてや」
『んっ、む…』
「あ、おいこらシャオロン！舌入れるのはあかんやろ！」
「やったもん勝ちや、お前はいつまで経ってもへたれやなぁ！」
「何やとこら！」
『もういいから、行ってらっしゃい』
そして、お二人を妻のように送り出すことも日課となっていました。
その光景を見て、子供達は顔を赤くしたり、きゃっきゃっと胸を踊らせていたことでしょう。
「Aさん、行ってきます」
「行ってきまーす」
『はい、行ってらっしゃい』
「何やあいつら、Aのこと名前で呼び出して」
『親の真似がしたい子供の心情と同じようなものでしょう、ほら、ロボロも支度して、あの二人だけじゃまだ心配なんだから』
「…Aは、あいつらの方がええんか？」
『…何言ってるの、私には二人だけだよ、あの子達は弟みたいなものなんだから、親代わりになってあげなきゃ、とは思うけどね』
「ほんまに？」
『もう、私の心配よりあの子達の心配してよ、大丈夫だから、ほら、早く行った行った』
「…じゃあ、帰ってきたら久しぶりにシような」
「三人でな」
『…はいはい』
…おませな男の子達は、奥様を、一人の女性として意識し出したようですが、その時には既に、奥様の心はお二人のものです、子供に目が眩むような愚かな方ではありません。
しかし、子供であれど男は獣。
きっと、お二人は心配になったのでしょう。
「ごめんください、誰かいらっしゃいませんか」
ある日、大変珍しいことに、森奥の家に、客人が来たのです。
小さな扉を開ければ、そこには顔を隠した老人が。
「水を一杯、恵んでくださらないか」
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馬鹿の者 - 奥様＝廃被り(シンデレラ)兎＝奥様の兄さんと、すると段々、小説の題名の意味が… (2020年7月31日 6時) (
レス) id: 37e79557bb (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - おっふ、考察全部違ったけど、面白いから満足です。あ、皆様廃被り姫を知っていますか？廃被り姫とはシンデレラの事なんですよ、んでこの小説の題名にガラスの靴があるじゃないですか、シンデレラにもあるじゃないですか、もしかしてそれで表現してる？ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 37e79557bb (このIDを非表示/違反報告)
ハット(プロフ) - どんどん謎が解けていく、、、！めちゃくちゃ面白いくて、更新が楽しみです(*^^*) (2020年7月28日 18時) (レス) id: c9cf6e7c0b (このIDを非表示/違反報告)
五千時(プロフ) - 馬鹿の者さん» 三度めまして！ここから徐々に真実を出していこうと思いますので、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2020年7月24日 13時) (レス) id: 76bb208c06 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - メイドの子も怪しくなってきたね、そもそもcnsypでみた幻覚って子供の頃の記憶なのかな？それなら、いやでもう〜ん分からん( ・∇・)(長文連投失礼しました) (2020年7月23日 2時) (レス) id: ee9fba9597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五千時 | 作成日時：2020年6月30日 3時
