図書館［3］2 ページ28
男の背後に何かがいる。
それはまるで白い塊。
それは大柄な太った男のようにも見えた。
しかし頭部が無い。
明らかにこの世の物ではない。
男も動きを止めた。
背後の気配を察知したからかもしれない。
狼狽える私を不振に思ったからかもしれない。
「ああ、わかる。振り向かなくてもわかる！！あのお方が俺を選んで下さったのだ！！！お前も…あのお方が見えるのか？
まさかお前も信者か？それともこの本を読んだのか…？」
何故あんなおどろおどろしいものを「あの方」なんて崇拝するような言い方をするのか。
信者なんてとんでもない。
この本ってあの男が持っているものなのか。
もしかしてウィルバーさんが言っていた、読むだけで顕現するものは…背後のあれのことなのか。
色んな思考が頭の中をグルグルしている。
混乱しているのか。
違う。
直感的に理解は出来ている。
嫌だ、これ以上理解したくない。
あんなものが実在するなんて認めたくない。
それでも情報は否応なしに視界に入ってくる。
あれは今までにないレベルでヤバい。
すぐに逃げなければ。
頭では警報がけたたましく鳴り響いているのに、蛇に睨まれた蛙の如く私の体は動かない。
男が此方に大きく足を踏み出す音で、私は我に返った。
目の前には此方に手を伸ばす男。
背後のそれに気を取られたことで、私に隙が出来ていたのだ。
気付いた時にはもう遅かった。
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紫かぶら(プロフ) - 狐火＠リリさん» ありがとうございます。ラストのオチはかなり早い段階で決めていたので、そう仰って頂き嬉しいです。夢主ちゃんは六つ子に振り回される運命なんだと思います。新連載も予定しておりますので、機会があればお付き合い下さいませ。本当にありがとうございました。 (2018年10月9日 1時) (
レス) id: fdc73fc447 (このIDを非表示/違反報告)
狐火＠リリ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！展開がどうなるんだろう？！と楽しみにしてました！！仕事が終わってもずっといる六つ子と夢主ちゃん...ほんわかが続きそうですねｗ素敵な作品ありがとうございました！ (2018年10月8日 22時) (レス) id: f1c0b03c70 (このIDを非表示/違反報告)
狐火＠リリ(プロフ) - 紫かぶらさん» いやいや、全然気にしませんよ？！無理しないで紫かぶらさんのペースでふぁいとです！急かす人なんていませんから！ちゃんと読みますよー！更新ファイトです！ (2018年4月30日 1時) (レス) id: 7e4f6c9350 (このIDを非表示/違反報告)
紫かぶら(プロフ) - 狐火＠リリさん» 長期間更新していなかったにも関わらずこんな優しいコメントありがとうございます。完結に向けて頑張りますので、また読んで頂けたら嬉しいです。 (2018年4月29日 23時) (レス) id: d7e8ff9b83 (このIDを非表示/違反報告)
狐火＠リリ(プロフ) - お久しぶりの更新お疲れ様です！待ってました！展開がすごい気になります！こうしんがんばってくださいー！ (2018年4月28日 21時) (レス) id: 7e4f6c9350 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫かぶら | 作成日時：2016年10月7日 1時
