出張 ページ23
「あ、お母さん!」
夢梨ちゃんの格好をしたお母さんが、神社にやって来た。
…夢梨ちゃんの格好って言っていいのかな?
『やほ』
「へへぇ〜」
思わず頬が緩む。
改め、大好きな人と会える幸せを感じる。
「あ、華仙さんは夢梨ちゃんがお母さんだってこと…」
「知ってるよ」
「…え?」
同じく神社に居た華仙さんにお母さんの話題を振る。
しかし夢梨ちゃんがお母さんだということを知ってるそう…ん?
「気づいてたの?!なんで教えてくれなかったの?!」
「え…えーと…そのぉ…」
華仙さんは焦って目が泳いでいる。
『私が口止めしてたの』
「お母さんが?」
『うん』
「なんで?!」
『後々華扇から聞いてくれる?』
「…うん、分かった!」
華仙さんはくすくすと笑うと寂しそうな目をした。
「…良かったね、華仙さん」
「え?」
「お母さんに会えて!」
「…そうですね」
にこっと笑い返してくれるがやはり寂しそう。
なんでだろうか…
「…そろそろなんですか?」
『えぇ、まぁね…また泣かないでよ?』
「無理ですよ」
そろそろ?
泣く?
短い会話で疑問が沢山出てきた。
「そろそろって?」
『えっとね…出張…みたいなのに行くのよね』
「死神に出張ってあるんだ」
『まぁ…だからとうぶんここには来れないわ』
「…ええええええ?!やだー!」
『突然の幼児化やめて…仕方ないでしょ?仕事だし』
「うう…」
やっと「お母さん」として仲良くできると思ったのに…
華仙さんが寂しくなるのも分かる気がする。
『…じゃあね、二人とも』
「うん、じゃあね!仕事頑張って!」
「…気をつけて」
『えぇ…あと
A愛してる』
「…ふえ?!」
『ふふ、聞こえた?』
「う…うん」
顔が真っ赤になる。
恥ずかしい…
「…わっ…私もだよ!」
『…ありがとう、A』
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おまけ セリフ集
華扇「駄目な人間になってはいけませんよ?!」
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