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第三十話 成長していく ページ31

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私の手を引きながら隣を歩く治くんは、矢っ張りどの角度から見ても顔が整っているとつくづく思う。


いつもはとても可愛らしいのに、こうやって私の手を引く姿は思いの外頼もしくて、格好良いと思ってしまう。



前は私より背が小さくて幼めな感じで、もっと全体的に可愛い要素しかなかったのに。


気づけば身長も越されて大人っぽくなって、その上無駄な知識まで知っていく。


私としてはもう少し純粋なままでも良かったんだけれど。だって最近は毎日のように襲われそうになるし。


とはいえ、治くんの成長をこうやって隣で見ていると何だか母親になったような微笑ましい気分になってしまうのも確かだった。





喧騒とする街中で歩く治くんは、やたら女性から視線を集めている。


治くんと歩いていると毎度のようにある事だから気にしていないけれども、矢っ張り治くんってまた更にイケメンになった気がするんだよね。


成長していく度に美形に磨きがかかっている。





今にも鼻唄を歌い出しそうな程機嫌の良い治くんを見つめながら、私は口を開いた。




「治くん随分と機嫌が良いね」


「それは勿論、こうやってAと一緒に居られるからね!」



満面の笑みを向けられて、私は今すぐにでも抱き締めて頭を撫でて上げたい衝動を抑える。


正直本当に可愛すぎる。



何だか心無しか、犬の尻尾すら見えてきそうだ。ああ、でも治くんは犬が苦手だったっけ。


そういう所も本当に可愛いよね。一見動物とか平気そうなのに、犬が苦手だなんて。





「でも急に映画誘っちゃって御免ね、矢っ張り困ったよね?」


「そんな訳ないだろう!寧ろ嬉しかったよ!私はAが誘ってくれるなら、地球の裏側だろうと冥王星だろうと直ぐに行くよ!」


「それは凄く嬉しいけど……何で冥王星?」



突然治くんの口から出てきた冥王星に疑問を持ちながらも、何だかそれが面白くて私は笑みを溢した。



それに地球の裏側でも相当な時間を要するのに、冥王星を直ぐに行くだなんてさすがにいくら治くんでも無理だろう。


でも治くんの云いたい事は分かる。そのくらいの気持ちがあるという事だろう。



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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - I am gotさん» コメントありがとうございます!神作だなんて…!!(泣)こんな作者の作品を好いて下さり本当に有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2019年7月21日 14時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
I am got(プロフ) - ヤバイ。神作。めっちゃ好きです!!続編楽しみにしてます!! (2019年7月21日 14時) (レス) id: dd6540e082 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - 結月さん» コメントありがとうございます!沢山妄想しちゃって下さい!(笑)更新頑張ります! (2019年7月18日 10時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 今日も今日とて妄想させて頂いてます!更新待ってます (2019年7月18日 10時) (レス) id: 013547788b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水瀬月鏡 x他1人 | 作成日時:2019年7月14日 16時

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