仲良し家族*9 (ページ33)

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翔Side

雅:「………んぅ～……」

「……まーさき…」

眠りが浅いのか、
寝返りを頻繁にうちながら
俺のシャツの胸元にグリグリと顔を押し付ける雅紀。

俺はそんな雅紀の後頭部を
優しく、そっと撫でる。

少し経って、

雅:「…んっ……、んぅ～……？」

「まーさき……、ただいま。」

目は開いたものの、
焦点があっていない雅紀。

そんな雅紀の視界に入るよう、
雅紀の頬にそっと触れた。

雅:「……とー…、ちゃ…？」

「ん。そうだよ。」

雅:「……っ……ﾋｯｸ…ﾋｯｸﾋｯｸ……」

「雅紀、よく我慢したな。
……おいで。」

雅:「…ﾋｯｸ…うわ～～ん…っ…」

寝たままの体制で、雅紀に向けて
手を広げる。

すると、直ぐに抱きついてきて…。
そんな身体をそっと抱きしめる。

雅:「……とーちゃ…っは、…まさ…ﾋｯｸ…の…」

「うん…」

雅:「まさの……だもんっ…ﾋｯｸﾋｯｸ…」

「ん。」

雅:「だ…けどっ……、かっこよかった…ﾋｯｸ…」

「ありがと。……雅紀。
父ちゃん、このお仕事凄い好きで。
大好きで。
だけど、ね？
雅紀が苦しいって時や、甘えたいって時にも
仕事をおやすみできないことがあるんだ。
今回だってそう。
雅紀が、父ちゃんに甘えてくれようとしたけど……。我慢してもらうことになっちゃった。
本当はね？直ぐに雅紀のそばにいって、
斗真くんが言ってくれたように、いいこしてあげたかった。
ごめん、ごめんな。」

雅:「んーん……、
まさ、おしごとしてるとーちゃんすきだから…。かっこいいもん。……だから…」

「…っ！…」

雅:「えへへっ、ごほーび♪」

雅紀はそう言って、
俺のほっぺたにキスをした。

全く…、
本当に可愛いんだから。

これからも、
仕事のことで迷惑かけるだろうけど…。

かっこいい父ちゃんでいるからさ、
よろしく頼むな。