仲良し家族*9 (ページ30)

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智Side

雅:「……さとにーちゃん？なんで？」

「ふふっ、雅紀、おかえり。」

翔から連絡受けて、
雅紀を迎えに来たおいら。

保健室に行って、
国分先生にも話を聞いて来たけれど、
ドッジボールで足を捻ってしまったらしい。
一日湿布貼って様子をみてれば大丈夫だろうって。

「雅紀、今日は和も車使っちゃっててね
歩きなの。足、まだ痛い？
おんぶしてあげるから、乗って？」

我が家の車は三台。
ま、おいらは殆どバスで仕事場向かうし。
でも、こういう時困るよねぇ。

キョトンとした顔の雅紀の目の前に、
背中を向ける。

すると、ピトッ……っとくっついてきた。

やっぱり……少し甘えたさんかな。

いつもなら遠慮するもんね。一回は。

雅:「………とーちゃん…？」

学校を出て、ゆっくり歩いていると
小さく呟いた雅紀。

「ん。そう、連絡もらったんだよ。」

雅:「…ﾋｯｸ……」

「帰ったら、足見せてね…。心配だから。」

おいらは雅紀を背負い直して、
家へと歩を進めた。