仲良し家族*9 (ページ16)

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和Side

翔:「雅紀っ！！」

雅:「ふぇっ…ふぇぇ～ん！」

智兄が雅紀を抱いて俺らの元にやってきた。
雅紀は、翔兄の姿を捉えた途端泣き出して、
翔兄に手を伸ばす。

翔:「…ごめんなっ…、ごめんっ…」

雅:「……ふぇぇ～ん、えっ…ぇっ…」

翔兄がそんな雅紀をギューっと抱きしめて、
雅紀は嗚咽を漏らしながら泣きじゃくる。

「智兄、どして雅紀が？」

智:「おいら、さっきの倒れちゃった人が落ち着いたから、救護室出たのよ。あ、その人は貧血だったんだけどね？
そしたら、雅紀を抱いたキャストさんと鉢合わせてさ。それで………、」

なる程ね。
智兄がキャストさんから聞いた話によると、
雅紀が道で蹲っていて、名前とか聞いても答えられる状態じゃなかったらしく、顔色が悪かったからとりあえず救護室に連れて行こうとしてくれたらしい。

お腹痛いって言ってたもんね。
トイレ行こうとしたのかな？
それでトイレ探してたら道に迷っちゃったってとこか。

智:「とりあえず、おいらがトイレ連れていって、落ち着いたみたい。救護室でお湯もらったからお腹にペットボトル入れてやってるよ。」

翔:「雅紀…無事でよかった……。」

翔兄は、ベンチに腰掛けて、
腕の中にいる雅紀の背中を
そっとさすってやってる。

あ、そろそろ、
雅紀の彼女が慌ててやってくる頃かな？(笑)