仲良し家族*9 (ページ15)

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翔Side

「もしもしっ！智兄っ……どうしよ、、どうしよっ、雅紀が…」

もう、不安で。
心配で仕方がなくて。
スマホを握る手にギュッと力が入るのが分かる。

でも、智兄は、いつも通りの声で、

智:「落ち着いて、翔…。
詳しくは後で話すけど、おいら今、
雅紀と一緒だから。
ね？今どこにいるの？そっちに向かうから。」

と優しく話してくれた。

でも、

智兄と雅紀が…なんで一緒に……
智兄は確か、救護室に居たはず…
てことは、、雅紀が救護室に居るってこと？

とか、
俺は嫌な考えしか頭に浮かばない。

「智兄っ！雅紀は！怪我してる！？
具合悪くなった！？
ねぇ！！今からそっちいくから！」

電話先で、智兄が”落ち着いて”って言ってくれてるんだけど、俺の耳には全く入らなくて…

とにかく救護室に…と思って走り出そうと立ち上がったら和に腕を掴まれてスマホを取られた。

和:「うん…。あ、分かった。うん、じゃあこっちに来てくれる？えっと、○○のアトラクションの近くのベンチ。…はーい、はい。」

和は、俺の代わりに智兄と話して
俺を再びベンチに座らせて、

和:「雅紀は無事。怪我もない、大丈夫。
今からこっち来てくれるってさ。待ってよ？
潤にも連絡するから。」

と、俺の目を見て微笑んだ。