仲良し家族*7 (ページ9)

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和Side

雅紀が入院してからもうすぐ一週間が経とうとしている。
病院には行けてたんだけど、翔兄となかなか会えていなくて……。やっと、智兄や潤から聞いていたことを把握することができた。

「聞いてたとおりだ。」

潤:「ちょっとね。思い出しちゃってるみたいで…」

潤と二人で見つめる先、それは。

涙をツーっと無意識に流しながら、プレイルームのクリスマスツリーに群がる子供達をイスに座りながら見ている翔兄の姿。

ちょっと厳つく見えた当時の翔兄。
金髪で、ピアスバンバンつけてさ。
くりっくりなおめめなくせしてよ？

でも、

子供が大好きで。

たまにボランティアとして、智兄と一緒に子供達にプレイルームで絵本読んであげたりしてたんだよね。

その時の顔は本当に優しくて。

7年前、サンタクロースが翔兄の元に
届けたプレゼント。

大事な大事な、宝物。

この季節になると、たまにね。

翔:「サンタはさ……、何で俺に雅紀を届けてくれたんだろう。」

とか、

翔:「俺なんかに…、いい子じゃなかったのに…何でプレゼントくれたんだろう。」

とか言い出すんだ。

そんなの決まっているのにね。

サンタクロースは、翔兄だからこそ、
雅紀をプレゼントしてくれたんだよ…。