【マギ】便利屋少女と政務官。【ジャーファル】

返事 ページ41

Aside


ドクドク、と心臓の音が耳にまで聞こえている。


この音がジャーファルさんにも聞かれているんじゃないかと思うといたたまれなくなったけど、


それでも、なんだか離れがたくて、抗えなかった。





と。





しばらくの静寂に終止符をうったのはジャーファルさんだった。



ジャ「…………なわけ……い」



A「…っ！」



いつものジャーファルさんとは違う、


どこか頼りげがない、か細い声が耳元で囁かれた。




＿＿嫌いなわけない＿＿





それは、さっきの


“私のことを嫌いになってしまったの？”


あの返事のようだった。



と。



ジャーファルさんはそのまま言葉を続ける。



ジャ「……いつも、一所懸命で、真面目で、真っ直ぐで……



そんな貴女が私は……」



ジャーファルさんはそこで言葉を切った。


A「…ジャーファルさん？」



そう尋ねると共にジャーファルさんは私を抱きしめている手を解き、




ジャ「……そんな貴女が私は、いつの間にか好きになっていたんです」



さっきの言葉の続きを言った。




私のことを真っ直ぐと見据えながら。



A「……っ」






突然の事で、私は瞬きも忘れるように、ジャーファルさんを見つめ返した。




ーーーーーーーーーーーーーーーー

今晩は、作者の茜です。

皆様お久しぶりです。

最近はなかなか更新出来ず、すみません！

今回は今まで書いてきた回の中で一番の難関と言えるような回でした…。

告げる想いは→←好きの自覚

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す