【Wrwrd!】推しは眺める派のモブなんですが？ (ページ13)

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どうも！何か乙女ゲームで定番の
ヒロインいじめみたいなことされてる錦戸 Aです！

『媚びなんて売ってへんのやけど。あんたらと一緒にすんなや。
もう帰ってええ？家に帰ってプリン食うって任務が私には残っとるんよ。』

メアリを睨んで言えば、偉そうにするな、と腹を蹴られた。
は？痛←

me「何偉そうにしてんの？！あんたは所詮モブなのよ！！」

そう言ってもう一度腹を蹴るメアリ。

『う"っ？！…ぅ"う"～…。』

私が唸ると、取り巻きは私を殴る蹴るしだす。

それも見事に、制服の中で見えないところに暴力を振るうので
顔だけ見たって、暴力を振るわれたなんて誰も思われないだろう。

『ごほっ！お"ぇっ…！ぅ"～…。』

少しの間、暴力は続いた。
私が苦しむ度、嬉しそうにする彼女達はとても恐かった。

暫くして、満足したのか彼女達は帰って行く。
もう外はすっかり暗くなっていて、
体感時計では10分しか経っていないのに…と思う。
実際、罵声を浴びせられたり、暴力を振るわれるのは
2時間近く行われていたらしく、時間が過ぎるのは早いものだと思った。

立ち上がろうとすると、体に上手く力が入らない。
それから体中に傷があることに気付いて、少し焦る。

どうやって隠そうか。

そればかり考えていたら、不意に教室の扉が開いた。
入って来たのは兄さんで、体中傷だらけの私を見て凄く驚いていた。

ni「A？！どうしたんやそんな所で！！
怪我…？何でそんな傷だらけなん…！？今すぐ保健室行くで。」

優しく私の手を引く兄さん。
が、私が体中痛くて立てないのだと分かると、私をおんぶする。

『に、いさ、』

私が何も言えずに黙っていると、兄さんは優しい笑顔で私を見る。

ni「事情は後で聞くから。今は黙って泣いとき。」

その一言で、今まで溜め込んでいた涙が一気に溢れ出る。
痛い、辛い、悲しい、苦しい。
涙が出てくる度に、その感情が洗い流されていくような。

今は兄さんの優しさに溺れていたい。