嫉妬心三頁目 ページ13
男の発言が始発となり、一気に空気が冷めた。
「ふふっ。貴方は上手くいってるみたいだね、そちらの世界で。お姉ちゃん、安心しt」「私は貴女を身内の人間だと思っていません。」
女は任務以外の事はしない主義であったため、そそくさとこの場を一刻も早く去りたかったので、ふわりと優しくつき離そうとした。
が、それは太宰治が赦さなかった。
重力使いは上司である彼女とQの手を
引き帰っていった。
勿論、太宰を一睨みし、こう云った
『次、姐さんにふざけた口きいてみろ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー秒で潰してやる。』
彼女は悠々としながらも、
この状態を一番恐れていた。
いくら生き別れになったとは云え、たった一人の弟だった。
彼がこうするにも理由があった。
確かに彼女にはやや難があったから。
組織に勧誘された時、できれば弟を引きずり込みたく無かったのだ。
その一心で教えられたことは必死に吸収し、幾ら傷がつこうが痛かろうが、それを隠した。
故に幼い齢にして知識も体術も定着し、あっという間に功績を重ねて行った。
その仕事で手にしたお金で、弟も養えるようになった。
だが、家にいる時間はほぼ無く、疲労困憊により一番大切なものを蔑ろにしてしまったのだ。
それが凶とでた。
彼女の血に濡れた服と闇に染まった表情は弟の目にも映った。彼は不安と恐怖に侵食されていった。
いつ彼女が死ぬか分からない、大切な人の背中がどんどん遠のいていく。
伸ばせど伸ばせど、届かない。
そんな時だった。
姉のAと同じ能力を持つ弟がいると聞き、組織の幹部に手を引かれた。
姉弟二人は、その齢には合わない感情に押し潰された。
いつしか二人の愛は程遠く、離れてし了った。
そしてその『一方』はもう一度でもいい、
その微笑みを、
愛を、
二人の幸せな幸せな時間を掴みたいと、心の奥底ではあるが強く願った。
それは“家族愛”を越えるほどに、深く、深く、執着深いナニカに。
去り際に、忌み子はその愛くるしい見た目に合わない独特な笑みを浮かべていた。この状況を、太宰治を一番愉快そうにしていた。
女はその意味ありげな笑みを、微かに感じる弟の殺気を感じていた。
気付かぬフリをして。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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蘭時*** - カカオ100%さん» いえいえいえ!!コメントは凄く励みに成ります!ありがとうございます!!こちらこそよろしくお願いします! (2018年3月29日 19時) (レス) id: ca7402d5b0 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ100% - 面白いです!リクエストじゃなくてすみません・・・これからもよろしくお願いします! (2018年3月29日 15時) (レス) id: 42068d009d (このIDを非表示/違反報告)
蘭時*** - 夏姫さん» リクエストありがとうございます!太宰さんが嫉妬するという素晴らしい設定まで...。1週間後に公開致します。 (2018年3月21日 18時) (レス) id: ca7402d5b0 (このIDを非表示/違反報告)
夏姫 - 主も弟と同じ異能力なので久と手を繋いでも無効化するので問題ない中也からも~姐さんと尊敬されてる少し違うのは頭脳体術のどちらも出来ると言う事太宰探偵社主ポートマフィア太宰と敦が依頼から帰りに主達に会うお願いします (2018年3月21日 10時) (レス) id: d39e30b99f (このIDを非表示/違反報告)
夏姫 - 蘭時***さん» リクお願いします。太宰の姉紅葉乱歩と同じ年幹部主は実の弟より久の事を可愛がってる久も主に懐いてるなので太宰は姉を取られて嫉妬する (2018年3月21日 10時) (レス) id: d39e30b99f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘭時*** | 作成日時:2018年3月20日 2時