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第1話 甘かった ページ3

1番はじめは、どこの学校でもありえるような、ささいな事だったんだ。




「席つけー
転校生を紹介するぞー」



どう考えてもベタなシナリオで。


転校生+キセキの世代=嫌われ&裏切り

なんて、
ちょっと考えればすぐわかること。




なのに。
それなのに。


皆、転校生を仲間にしたがるんだ。

ちょうど、今みたいに。



「どんな子がくるんスかねぇ。」



「楽しみですね。Aさん。」



「可愛い子だといいね‼︎仲良くなれるかなぁ?」



同じクラスの3人は、すでにその気でいる。


涼、テツヤ、さつき。


「そうだねっ!テツヤ!
大丈夫!さつきならすぐ仲良くなれるよ!」



そう思いつつも僕も、やっぱり新しい仲間はうれしいな、なんて。



『カッターきゃー』が起こらないといいんだけど、なんて。



考えが甘かったんだ。

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作者名:七瀬由依 | 作成日時:2014年6月17日 19時

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