陸頁 ページ6
「らんどー、これすごくもふもふでふわふわだな。もふふわだ」
「うぅ…そう、ですね。これが有れば少しは寒さが和らぎます……寒い…」
「修治君、蘭堂君にそれ返してあげなさい。震えが酷くなっているよ」
森に云われ、貸してもらった耳当てを渋々名残惜しそうに蘭堂に返した修治は興味を亜空間内に居る中也に移したらしく、じぃと静かに見つめる。
「……あ?何だ餓鬼」
「がき?俺はもう、…えーと……あれだ。うーん??…治、わかるか?」
餓鬼、と云う言葉に反応し、何かを云おうとするがその名称を忘れてしまって唸る修治。
よくあることである。
「成人済みってこと?」
「………は?何云ってンだ包帯小僧」
明らかに自分より年下の背格好をした修治が成人済み。
否、そんなわけがない。
仮に大人でこの20cm程自分と差がある身長なら、成長期はどうしたんだと云う話になる。
「それだ、治はすごいな。賢い」
「兄さんがちょっと忘れっぽいだけだよ」
本人が認め、更に太宰が兄さんと少年を呼ぶ事に驚いた様子の中也。
それもそうだ。
この兄弟。
身長から目の色や形、鼻の高さに至るまで全く似ていない。
強いて似ている所を挙げるとすれば、黒い髪の色と矢鱈顔が整っていると云うことくらいだ。
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ロト - よみさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけてとても光栄です。続きが気になる作品だったなんて本当に嬉しい誉め言葉です。ありがとうございます! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
よみ - 受験頑張って下さいね。とても、面白くて、続きが気になる作品だと思っているので、早く二月になれ!っと祈りながら、更新お待ちしております。 (2020年1月6日 17時) (レス) id: 587f0ad974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロト | 作成日時:2019年8月1日 18時