《リクエスト》愛らしい君の耳元に触れたら -5-【ディルック】 ページ39
ディルックside
薄暗い室内に二人分の熱と吐息が満ちていく。ベッドの上で彼の体を暴くように抱く事も多くなって、回数が増えていく毎に愛おしさが強くなっていく。
「ん……っ、フラッド……ッ」
『ん、ん……っ』
名前を呼んでキスをして。深く舌を絡めて抱き寄せると、彼は甘えるように僕の体に腕を回して抱き締めてくる。
素直に甘える彼の姿がとても可愛らしい。何度見ても、僕の心を乱してくる。
「好きだ……っ、愛してるよ……フラッド……」
チュッと音を立てて口を離して、彼の耳を塞ぐように頭を撫でた。その時だった。
『ん……っ!』
「……!」
彼が声を漏らした。ピクリと身を震わせて、まるで触れられてはいけない所に触れられたように。
『す、すまない……っ』
「……」
顔を赤くした彼が口元に手を添えて恥ずかしがる。潤んだ蒼の瞳には羞恥心が見え隠れして、そんな姿にどうしようもなく愛おしさが込み上げて。
「フラッド」
『な、ん……っ!?』
スリ、と耳を撫でれば彼はビクリと震える。スリスリと指先で挟むように撫でた後、僕は彼の耳にキスをして舌を突き入れた。
『ひ…っ!?な、何し、あ、あ……っ!?』
ジュルっと水音が鳴る。反対の耳を手で塞いであげれば、彼はぎゅっと耐えるように僕に抱きついてくる。
フルフルと震える彼の体が熱を帯びて、触れ合う肌越しに彼の早くなっていく心音が感じ取れた。
「……君、耳弱いのか」
トロ…と唾液の糸が引かれてはプツリと途切れる。組み敷いた彼に声をかけた時には、フラッドはくったりとして肩を上下させて息を乱していた。
『み、耳、ダメ……っ、ダメ、だから……っ』
「…そんな顔で言われてもね」
チュッと彼にキスを送って足を持ち上げる。ほら、まだへばらないでくれ。
「君が気をやる毎に耳に触れよう。あぁ、今の敏感な君なら耳だけで果ててしまうかもしれないが……」
『んぅ…っ!?』
さて、どうだろう。まだまだ僕は君を抱けるから、覚悟しておいてくれ。
「僕を前に弱点を晒した君が悪い」
口元に笑みを残して、彼に喰らいつくようにキスをする。長い夜の中にお互いの熱が迸る。
その間、僕は心置きなく彼を隅々まで堪能し、新たに判明した弱点である耳もしっかりと可愛がってあげた。
その後暫くの間、彼は僕の前で耳を見せないように警戒するようになるのだが……それはもう少し先の話。
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ゆらぎ(プロフ) - いえいえ、全然オーケーです!!こちらこそ採用してくださりありがとうございます! (5月5日 1時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
九龍(プロフ) - ゆらぎさん» コメントありがとうございます!エヴァは私があまりよく知らない作品でして……申し訳ありません……。ですがシチュエーションはとても良いと思いましたので、そちらを採用させて頂きます!満足にリクエストに応えられず申し訳ありません! (5月4日 10時) (レス) id: 69e5a75295 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - リクエスト受理してくれてありがとうございます!またリクエストでエヴァンゲリオンってできますか?エヴァに取り込まれた主人公組とパイロットの恋人組、みたいな、、?無理を承知ですがお願いします! (5月3日 19時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
orchid~オーキッド~ - ありがとうございます!よろしくお願いいたします! (5月1日 13時) (レス) id: 47c56abe73 (このIDを非表示/違反報告)
九龍(プロフ) - orchid~オーキッド~さん» リクエストありがとうございます!話数的に次回に回ると思いますが、書かせて頂きます! (5月1日 1時) (レス) @page50 id: c0b6840b43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2024年3月8日 21時