男勝りな毒舌少女は彼の妹 !? 1

毒実験 ページ20

さて、早速毒の効き目を調べるか……


やり方は自分の分身を使って行う

10体ほどでいいだろう…


“影分身の術”

『よし、霧状だからな…


外に漏れないよう少しだけ使うか』


巻物から毒が入ったビンを出す

今回は呼吸で息を吸う事によって体内に毒が浸入し体を蝕(むしば)みやがて動けなくなるように作ったものだ

殺すよりも敵を捕獲する用だな


吸い過ぎると死ぬが……

まぁ、要は俺がここに居ても呼吸をしない、又は息を吸わなければ害は無いって事だ

だが、それは相手も同じだけどな


分身『じゃ、始めてくれ』

『あぁ』


息を止めてビンの蓋を開けた


分身『ｯｳﾞ……

ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…………ｳｧ…』

バタッ


少し経ってバタバタと分身が倒れていく


……もういいか


隙間から毒が漏れて外に出てしまっては危険だからな

毒を巻物に終い込み分身達の様子を観察する

全員、体に毒が回っているようで小刻みに震えている

分身『ｳｩ……

ｺﾞﾊｯ』

7体くらい血反吐も吐いている


『喋れるか？』

反応無し

だが、聞こえてはいるみたいだな

喋れる余裕が無いのか……


状態からして敵が逃げる事も出来なさそうだな……

ﾎﾞﾝｯ

『……流石に消えるか』

次々と分身が消え、部屋には俺一人が残った


『実験成功……だな』

これは結構使える

『さて、傀儡に仕込むか』

仕込み終わったら次はこの毒の解毒薬も作らなきゃな……

自分や味方が吸い込んだ時ちゃんと対応しなければならない

『はぁ……

毒の調合は楽しいが、解毒薬を作るのはあまり好きでは無いな』


＿＿翌朝

結局、面倒だから解毒薬は後回しで傀儡に毒を仕込んで終わった


ゆっくりと着替えてゆっくりと顔を洗い、ゆっくりと歯を磨きゆっくりと食事を作る

ゆっくりとな

白米と南瓜(かぼちゃ)入り味噌汁、キャベツ添えエビフライを食べながら明日の卒業試験の事を考える

が、起きた後は上手く思考が回らない

『ふぅ……

そろそろ行くか』


やっぱり朝は苦手だ……

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

・彼女の秘密6

『毒実験では影分身を利用する。血を吐こうが骨折しようが分身と共に消える為、非常に便利だし後片付けをしないで済むからな』

影分身が使えない頃、解毒薬を先に作り自分自身を使って実験していた

故(ゆえ)に毒などの薬には強い忍耐性を持っている

物語の始まり→←時の流れ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す