団子屋の看板娘は結野家の遠い親戚の陰陽師。【神威落ち】 (ページ24)

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第１７符　噂の働く条件は受け入れるが、突進は良くないのが現実ページ24

A『とりあえず、店長さんにココで働く許可を下ろしてもらいに行ってくるばい!!』

神楽「ちょっ、A待つアル！急過ぎるネ！もうちょっと計画立ててからにするアル！
なんせ、ココの店長は若いヤツには厳しいって聞くアル」

沖田「俺も同感。特にAみたいな十代の女には、働くのに条件があるらしい」

――― 条件？

沖田の先程の言葉を脳内リピートする。
一体その“条件”とは何なのだろうか。

しばらくしてAは、覚悟したかのように口を開いた。

A『どげん条件でも、私はココで働くこつば決めたばい。
何だろうと受け入れるば！」

神楽「…よし、分かったアル！神楽様も協力してやるネ！
おい、サド！お前もアル!!」

沖田「はっ？何で俺まで…」

神楽「Aがこうやって覚悟できたのは、お前が大事なこと教えたからヨ。
きっかけを作ったヤツは、最後まで支えてやるのが礼儀ネ！
さっ！行くヨロシ」

沖田「まじかよ…。…しゃーねーな、その代わりチャイナも適当にすんなよ」

神楽「するわけないアル!! Aの友達としてしっかり支えるネ」

A『二人とも…、ありがとうばい…!!」

二人が協力してくれる事もうれしかった。
だが、何より自分を『“友”として支えになってくれる』という事が一番うれしくて、
Aは二人に心から感謝した。

沖田「…で、どうやって店長に交渉するんだ？
……まさか直接店に乱入して、『たのも～！』とかしねーだろうな？」

沖田は特に神楽にジロッと目線を向けながらそんな事を言い捨てた。

A『沖田さん、さすがにそげんこつはしないですよ』

沖田「そうかねィ」

Aが最(もっと)もな言葉を被せるが、ココに非常識なヤツが一人。

神楽「何言ってるアルカ？突撃するに決まってるダロ！」

沖・A「『はああああああ!!??』」

神楽「突撃アルゥゥゥゥ!!! たのも～～～～」

そう叫ぶと同時に神楽は、店に向かって突進した。

ちなみに突進音は、ガラガラガッシャン、にゃ～ん!!!!じゃないよ！？
ドカァァァァァァァァアアアアン!!!!だよ！！

その何かの爆発音と共に、Aと沖田のいる付近にも爆発物が飛んできた。

…しばらくして灰色の煙の中に二つの影。

それは爆発でプスプスと焼き焦がれたアフロの髪を携えるAと沖田だった。

沖・A「『…突撃どころか、店爆発みたいになってんだろーがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』」