に は いち すりー ページ4
とみたけ「あ、姉ちゃん」
A「え、なんでいるの?」
仮初めの恋人が出来てから一週間。
従姉弟のとみたんと町であった。
隣には、白服さん、あおい君、そして二番君がいた。
A「白服さん達がいるなら安心か……」
とみたけ「ちょっと!」
あおい「まぁ、とみたん一人はちょっと、ね?」
とみたけ「いや、あおい君まで!」
あおい君にまでいじられて拗ね気味のとみたんの肩を叩く白服さんと二番君。
その二番君と目が合って、首を傾げられる。
白服「何かさ……二番君達雰囲気変わった?」
二番煎じ「俺達の雰囲気?」
白服さんが私と二番君を交互に見る。
もしかしてバレた?
この関係ってバレると厄介なものだし……
A「気のせいじゃないですか?」
白服「そう……かなぁ?」
A「この前動画撮ったくらいで、大した変化ないですよ」
我ながら上手い誤魔化しだと思う。
二番君見ても表情変化してないし、多分これで正解だ。
と、思ってた。
何故か二番君だけ別行動になって、私の元に残った。
二番煎じ「何でさっき大した変化ないって言ったの?」
A「へ……?」
私を見下ろす二番君の表情は相変わらず読めないけど、何となく不機嫌?
二番煎じ「俺と付き合い始めたのは大したことじゃないと?」
え、そういう事なの?
A「だって、バレたら困るのは二番君でしょ?」
二番煎じ「俺は大したことじゃなかったのかって聞いてんの」
二番君との距離がギュッと縮まる。
A「あ、その……」
二番煎じ「どうなの?」
周りには少なからず人がいるのに、更に顔と顔との距離が縮む。
A「っ……大したことに決まってるじゃん……」
恥ずかしくて顔に熱が集まるのが分かる。
二番煎じ「そう」
短く返事をした二番君は、私の額にキスを落とした。
A「え……?!」
二番煎じ「ファーストキスは取っといてやるよ。まだだろ?」
馬鹿にされている感は否めないが事実だ。
紅潮した顔をプイッと背けると、二番君は頬にキスを落としたのだった。
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作者名:damia | 作成日時:2019年10月14日 11時