【◇】御幸一也の姉ちゃん (ページ14)

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初めてのキャッチボールページ14

グローブをゲットした私と一也は
家の庭で二人で初めてのキャッチボール。

『一也、いくよ～！！』

「こ～い！！！」

一也が取りやすいように、胸元に優しく投げる。

ぽすっ。

『え！？一発で取った！？？』

「ねぇね、いくよーっ！」

すぐさま投げ返してくる一也。
私の胸元ジャストとはいかないけど、普通にとれる。

『........。』

この子、天才なのでは？？？(姉バカ発動中)

「ねぇね、どうしたの？はやくはやく！」

『あ、ごめん！』

そのあとも、全球完璧にとはいかないけど
9割以上のボールをちゃんとグローブに納める一也。

投げ方も、私が部活で教えてもらったことを
簡単にレクチャーしてあげると、みるみるうちに上達。

この子、天才なのでは？？？(本日2回目の姉バカ発動中)

『一也、ちょっと休憩しようか』

「え～まだやりたい！」

『姉ちゃんは休憩したいから休憩する。』

「おれ、ばってぃんぐもやりたい！」

そう言いながら、おもちゃのバットを一人で振り始めた。
わりと様になっている。
やっぱりテレビでプロ野球をいつも見てるから
感覚で見様見真似なんだろうか。
子供の吸収力、恐るべし。

『一也、バッティングはボールどこかに飛んでいっちゃうと
危ないから、また今度広い公園とかでしようね。』

「は～い。」

聞き分けがいい。いい子だ。(本日3回目の姉バカ発動中)

一人でバットを振ることに飽きたのか、私の隣で休憩を始めた一也。

「ねぇねのグローブ、かっこいい。おれもかっこいいやつほしい！」

『いいでしょ～。姉ちゃんは部活でソフトボールやるからね。
頑張って上手くなりたいな。一也も野球やりたい？？』

「うん！やりたい！！！」

『そっか～、じゃあ来年リトルのチームに入れるよう
お父さんにお願いしてみようか。本格的に野球始めたら
一也もかっこいいグローブ買ってもらえるよ。』

普段、めったにわがままを言わない一也が
野球に対しては欲望丸出しで、素直に楽しんでいる姿が
私にとってもすごくすごく嬉しいことだった。

後日、バッティングセンターに行って、これまた一也が
割とバットにちゃんと当てているのを見て、驚くことになる。

この子、やはり天才なのでは？？？(姉バカ発動中)

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もちろん、お父さんは御幸一也の野球をやりたいという願望を受け入れてくれます。