【◇】青道のマネしてます

#45 ページ45

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『で？どういうつもりで入ってきたわけ？』

「ご、ごめんなさい…」


ただいまお説教なう。

床に2人を座らせ、私は腕組みをする。

まぁ正直怒ってないんだがあれだ。

こんな可愛い2人(1人見た目)を見下ろせるなんてそうそうないからね。


『ホントにもーなにしてくれてんのよー』


心のこもってないため息をつくと、悪市くんに逆にため息をつかれた。


「というかあんなモノ見せられた俺たちの方が被害者ですよ…」

『なんだって？』

「あんな貧相な悲しい体見せられても癒しどころか目の毒だって言ってるんです」

『おいふざけんなよこの野郎』


あれを見てもまだ貧相というか。

その前髪切ったら？いや可愛いから切ってほしくないけど。


「…お、俺はサナーダ先輩の所に…」

『おーい逃げる気ぃ？雷市くぅーん』

「先輩、もう先輩が嫌です。泣きたくなってきました」

『そんなマジトーンで言われるとすっごいショック！！』


ドン引きの顔をするはるっちをよそに立ち上がった雷市くんの腕を掴むと、不意打ちだったのかこちらに倒れてきた。

ぎゅっと目をつぶった私の背中には堅い感触がする。

そっと目を開けると、さっきよりもっと赤面になった雷市くんの顔が目の前にあった。


『ら、ら、ら……ッ』

「かは、はは……は…」


いわゆる壁ドン状態だ。

背の低いイメージのあった雷市くんだけど実際これだけ近づくと私よりもいくらか大きい。

さっき掴んだ腕といい背の大きさといい、可愛くても男の子だな、と実感する。




カシャッ───




甘ったるい空気の中、カメラ音が響いた。

ばっと音がした方を見る。


「これ、兄貴に"Aさんが雷市くんにさせてました"って写真と一緒に送っておきますね」

『おい悪市いいい！！』


やっぱりこいつは可愛くない。(見た目しか)


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「(…背、小さかったな……)」
『はるっちやめてぇぇ！！』
「なにしてもらいましょうか」
『交換条件っすか！？』

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