【◇】青道のマネしてます

#29 ページ29

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「あいつらも馬鹿なことするねぇ」

「…叱っておく」

『こういう時この2人すごい頼りになる』


クリスの部屋に入らせてもらい、事情を話した。

2人とも呆れてため息をつく。


『まじで許さん』

「毛のない親父か」

『黙れ亮介。これホントに怒ってるんだからね』

「Aはなんに対して怒ってんの？」

『まず私を騙したこと。それと、殺したふりをしたこと』

「でもそこまで怒る必要なくない？」

『あるの！私昔色々あったから無理なの！』

「それも無理かえるも無理…。ホントに田舎から出てきた人？」

『るっさいなァ！』


田舎なめんじゃねぇ！

いい人いっぱいいるもん！


「確か福井？だっけ。福井弁で喋ってみてよ」

『なんで』

「Aのなまった声を聞きたい」

『どーゆうことじゃこら』

「俺からも頼む。勉強になるしな」


珍しくクリスが頼んできた。

しょーがなく縦に首を振る。

これはクリスのためだからね？決して亮介のためじゃないからね？


『じゃあ会話的な感じでいい？』

「ああ」

『えーっと…ねぇ、なにしてるんや？』

「英語の勉強をな」

『それ難しいやろ？私も英語嫌いなんやって〜』

「Aってなにが得意教科なんだっけ」

『私数学好きやで』

「嫌いなのが？」

『英語と社会！地理が意味分からんの！』

「英語なら教えれると思うが…」

『うん、遠慮しとく。ほら！クリスも亮介も宿題まだなんやろ？はよしねや』


肩を叩きながらそう行った途端、2人の表情筋が固まった。

……えっ？


『え、なに…。どうした…？』

「Aってそう言う人だったんだね」

「そうもはっきり言われるとさすがに傷つくな…」

『はいっ…？な、なにをおっしゃって…』

「"はよ死ねや"って」

『え！？や、ちが……ちがぁぁあう！！』

「もうAとは絶交だね」

『待って2人ともぉおぉ！！』


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「おもしろw」
「福井弁ならではだな」


──────
「はよしねや」=「早くしたら？」
ってことです。

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