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#26 ページ26

成宮


「Aさーん…?」


今日はいつしかのかえる事件のことを謝りに部活前に青道に来た。

部室とかを覗くも誰もいない。

しょうがないからまた改めるか、となんとなくベンチの方を見るととAさんがぐったりと座り込んでいた。


「え、Aさん!?」

『…んぅ…なるみやくん……?』


どうやら意識はあるようで。

ほんのり赤く、目がとろんと垂れ目のえろい感じになってる顔をあげて俺を見た。

顔だけはいいAさんに理性を切らさないよう俺は駆け寄った。


「な、なにどうしたの!」


同じ目線になるようにしゃがみこむと、Aさんはへらへらぁっと笑った。


『えっとねぇ、なるみやくんとみゆきがつながっててね、みゆきがりーどしてるのぉ』

「言ッテル意味ガ分カリマセン!!」


なにがどうなって一也が俺と繋がってるわけ!?

てか意味深すぎるよこの人の言ってること!


『ん〜…なるみやくん……』


Aさんは俺にすりっと寄り添ってきた。

そのまま俺の腰に手を回し抱きついてくる。


「え、ちょ、Aさっ…」

『なるみやくん…』

「え、え…?」

『ちゅー、しよ?』


一気に俺の顔が赤くなった。

それはつまりそういう恋人のするあんなことやそんなことの始まりですか?

なんて錯乱してたら、いつの間にかAさんの顔がすぐそこまで来ていた。


『わたしときすするのいや…?』

「嫌とかいう問題じゃ…」

『ん…』


プツンと俺の中の糸が切れた。

俺はAさんの後頭部を掴み、抱き寄せて唇を近づけた。

もう…このままAさんを奪ってしまいたい────



「ウチのグランドで何してるのかな、成宮?」



後ろから声がした。

そのおかげでハッと我にかえる。


「こ、小湊さん…」

「その手の中にいれてるのはもしかしてA?なんでなんで?教えてよ」


ケラケラと笑う小湊さん。

絶対この人Aさんに変なの飲ませたな…

自分でも分かるくらい複雑な顔をしながらAさんをそっと離した。


「甘えんぼのA可愛いでしょ」

「いや、あの…」

『…ん、亮介…?…成宮くん!?』


起き上がったAさんはこの状態を見て顔を赤くした。

ちょっと汗を流して顔を真っ赤にするAさんは、確かに可愛いのかもしれない。


.



.


「大丈夫、誰にも言わないから」
『ちょっと!成宮くん私になにしたの!?』
「何もしてませんけどぉ!?ぶたなんかに何もしてませんけどぉ!?」
『ぶたぁ!?』

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桃福(プロフ) - 私福井県生まれ福井県育ちなので、はよしねまでびっくりされるのめっちゃわかります!! (2019年11月21日 8時) (レス) id: 66127a5497 (このIDを非表示/違反報告)
朝霞 - 勘違いならすみません…でも似てる部分が多くて… (2018年5月21日 10時) (レス) id: 277a851dae (このIDを非表示/違反報告)
朝霞 - 他の作品の盗作ですか? (2018年5月21日 10時) (レス) id: 277a851dae (このIDを非表示/違反報告)
でびるどーる - オオムラサキさん» マジですかありがとうございますー!他作品も見てくれてるなんて超嬉しいですっ…!不定期更新ですが頑張ります!! (2017年9月5日 21時) (レス) id: bcb3d65f76 (このIDを非表示/違反報告)
オオムラサキ - でびるどーるさんの作品大好きです!倉持のと美男美女も全部見ました。最高でした。これからも更新頑張ってください!! (2017年8月30日 20時) (レス) id: 9910ac75da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:でびるどーる x他1人 | 作成日時:2017年5月21日 20時

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