【◇】青道のマネしてます

#16 ページ16

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「……げ。」

『見た瞬間そんな能面の仮面かぶったような顔で げ って言うのやめてほしいな、私の心修正不可かな』

「なんでこのぶた連れて来たの…」

『白河くんにまでぶたって言われた！』

「お嬢、来てたなら声かけてくれよ」

『……えっと、ごめんなんで裸…？』

「お嬢を抱くため」

『よっしゃそのイカれた頭にクリーンヒットぶちかましてやる』

「その球なら俺に任せて！カルロにクリーンヒットする前にAさんにクリーンヒットさせてあげるから！」

「まずあんたバットにボール当たらないでしょ…」


あぁ…稲実も青道に負けないくらい味の濃いキャラが揃ってるな…

なんて思いながらチラッとグランドに目をやると天使を見つけ、この2年組を差し置いてその天使へと走った。


『多田野くーんっ！！』

「うわっ！Aさん！？なんでここに…」

『えへ、多田野くんに会いにきたよ』

「えぇ！？」


軽く抱きついながら言うと、多田野くんは照れて目をそらす。

もう可愛すぎる…



「Aさん、体重考えてください」
「あーあ、これでもっと胸があったらな」
「Aの身分で俺になにをしたの？★」



………多田野くん天使ぃい！


「樹ぃー。Aさん胸ないのに抱きつかれて嬉しいー？」

『ちょっと成宮くん！余計なこと言わないで！』

「俺は小さいとは思わないぜ？お嬢ならCくらいだろう？」

「えぇー！Cもないって！せいぜいBもないくらい！」

「ちょ、ちょっと！Aさんの前でなにぺらぺらアルファベット並べてるんですか！それにAさんはBはあると思いますよ！」

『多田野くんん！』


目の端に深いため息をついている白河くんがうつる。

そしてさらに足元に目をやると、
手のひらに乗るくらいの…緑の…ぬるぬるの…アレが……


『嫌ぁぁあっ！』

「ふごっ！///」

「え、ちょっとAさん！なに樹にそんな抱きついて…」

『か、か、かえっ、かえる！』

「「「……かえる？」」」

『そ、そこにっ…！白河くんの足のとこ！』


無我夢中で指を指す。

かえる嫌！かえる無理！！
かえる好きな人にはごめんなさいだけどかえる嫌い！


「かえるくらいでなに騒いでんのー？」

『ほ、ホントに無理！早くどっかやって！」

「ほら」

『きゃぁああ！！』


成宮くんはなにを思ったのか、かえるをちょんと摘んで私の方に投げてきた。


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「(…あ、かえる。あいつに似てる)」
『嫌ぁぁあっ！』
「ふごっ！///」
「(……はぁ…)」

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