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「妹が..はい。はい。わかりました、すぐに向かいます」

妹が誰かに腹部を刺されて意識不明の重体だという連絡が知らない男からきた
多分前に見た夫っぽい人だと思う

日にちは聞いていなかったが、この時がやって来てしまったんだと感覚で気づいた

刺したやつはまだ捕まってないらしい
もし俺を恨んでいるやつだったらただでは済ませない
手下に調べておけと指示を出して妹がいると言われた病院に向かう準備をした

『私も行きます』

「...わかった」

Aは天使の姿になってふよふよ浮いていた

バイクに乗って移動する

まだ死なないでくれ
せめて俺が行くまでは...!




*
「×月○日△時□分、ご臨終です」

着いた時にはもう遅かった
妹の夫は泣いていて、椅子に座ってうずくまっている
俺の姿に気づいたと思ったら、物凄い形相で睨んできた

「...あいつが誰に刺されたか知ってますか?」

知るわけない

「刺したやつはあなたの名前を叫びながらあいつを刺しました。絶対に許さないって」

出てってください

そう言われたら出てくしかないではないか

行き場を無くした俺は病院の屋上に行った

「はは...最低やな、俺...」

フェンスに手をかける
ここから落ちたら妹が生き返ってくれないだろうか

『そこから落ちても妹さんは戻ってきませんよ』

背後からずっと着いてきていたAに話しかけられる

「やっぱり?だよなぁ」

いつものように軽口を叩こうとするが声が震えてしまっている

「なあ、俺の死ぬ日って今日やろ?ちょうど一ヶ月経つし」

Aは無言だった

「いい日に死ねるんやな。俺」

空は快晴
雲一つない、恨みたいぐらい広くて青い空だ

『...私、あなたの命を取りたくな...』

「取ってくれなきゃ困る」

言うと思った
最近なんかおかしかったから

「お前が悪魔になったら俺は悲しい」

『私も...あなたが死んだら悲しいです』

頬を撫でられる
だが天使の姿だからか感覚ではわからなかった

「A、泣かんといてや。死にたくなくなってまうから」

Aは泣いていた
そんなに俺が気に入ったのだろうか

理由がわからない
まあもう死ぬからいいか

「じゃあな」

『待って!!私はまだ...!』

フェンスを越え、体を宙に落とそうとしたらAが腕を掴もうとしてきた
だが天使は透けてしまって俺の腕を掴むことはなかった

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作品ジャンル:恋愛
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パリピなマヨネーズ - すごく感動しました!もう夜の2時なのに夢中になって読んでしまう程の素晴らしい作品でした!もう最高ッスネ!!! (2021年12月22日 0時) (レス) @page36 id: 6d5d1dfe5d (このIDを非表示/違反報告)
関節痛いもげそう(プロフ) - ミキさん» 同じ悩み…!私もギャグ系書きたいのに段々シリアスになるんです! のんびりでいいので更新頑張ってください!! (2019年8月16日 16時) (レス) id: 8614aece4b (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - 関節痛いもげそうさん» 本当ですか!?ありがとうございます!!実はもっとギャグとかをいれようとしたんですが、私にはできなかったんです(笑)亀更新ですが、これからもよろしくお願いします! (2019年8月14日 17時) (レス) id: 051979f450 (このIDを非表示/違反報告)
関節痛いもげそう(プロフ) - 泣きました。 最初はテンションが高く面白そうな話だなと思っていたのですが、まさかの展開続きで…こんなに素晴らしい作品をありがとございます!! (2019年8月14日 11時) (レス) id: 8614aece4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミキ | 作成日時:2019年5月27日 19時

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