無終曲

第12話　外道 ページ39

俺達が化け物と戦ったあの廃墟で、潰れたクラスの人達がようやく発見されたのだが
何があってこうなったのかわからず、警察は公に公開せずに極秘調査を行った。
しかし、発見した人間がなんと記者。
そのため、あっと言う間に公に広まって行った。

「清廉さん、あんたどうしてくれんだよ。」
「そんなことしらないよ。願いを言ったのはあいつらじゃないか。」

清廉はくすくすと笑う。
何を言うか。お前がみんなに願いを叶えると言わなければこんな事にならなかったんだぞ…

「馬鹿だよね、人間は。綺麗な薔薇にトゲがあるのと一緒。うまい話には何か裏がある。なんで疑わないかなぁ？」
「あんたが言わないからだろ。子どもってのは単純なんだよ」
「バーダックちゃんの言って意味がわからない。何言ってるの？」
「それは俺の台詞だっつーの。頭大丈夫か？良い精神科探してやるよ」
「遠慮するね。…それより、今…あの馬鹿達を殺したのは亜眞七嵬傀鬼のせいだって騒いでるみたいだね。まぁ年寄り勢だけど」

あ、あまな…なんだって？
こいつ頭でも狂ったか？？

＿亜眞七嵬傀鬼(あまなぎかいき)、よ。あなたの街に古くから伝わる鬼の事。

そ、その、我が主…それって何ですか？俺…一度も聞いた事がないのですが…
1000年繰り返してきて、その言葉を聞いたのは初めてだった。
まぁ1000年も繰り返しているから忘れてしまっただけかもしれないが…。

＿あなたが知らないのも無理ないわ。清廉だって、今回が初めての登場でしょう？つまり、新しい世界の幕開けって事よ

「清廉さん、亜眞七嵬傀鬼ってなんなんですか？」
「亜眞七嵬傀鬼について、か。僕の家においで。たくさん書物があるから。それに…誰かに聞かれてしまってはならないからね」

＿厄介ね。私はこの図書館で休むわ。清廉は魔力が高くて一緒にいるだけで気分が悪いの。こいつの家に行けば、私…死ぬかもね

わ、我が主が、死ぬ…！？待ってください！清廉ってなんなんですか！？

＿…私にもよくわからない。今回が初登場だし。それよりはやく行って。気分が悪いの。

「あんたの家、遠い？近い？」
「遠いかな。まぁ車あるから大丈夫だよ。」

では、我が主。行ってきますね。

＿亜眞七嵬傀鬼については、後で教えて。

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