無終曲

第9話　失踪 ページ36

カカロットは意外と強く、死んでいったあのクラスメイトとは何かが違った。
初めての戦いなのに、手慣れた感じ。
…あぁ、前世がサイヤ人だったから…？

「死んだ、のか？」
「あぁ。死んでる。…所で、一体何を願ったんだ？」
「姉ちゃんが教えてくれれば言う」
「…すまん。言えない事だから。」

帰って来てほしいよ。
みんな…。
悲しくて涙が出そうになるが、自らをぎゅっと抱き締めて堪える。
人前で泣くのは大嫌い。
弱さも、情けなさも見せてしまうし、何より迷惑がかかる…

「言えないんか。よく考えたら、オラのもあんま言えねぇかも」
「…とりあえず、帰ろうぜ」

帰宅途中、悟飯達に悟られない様に買い物をしてから帰った。
家に帰ると、ゲーム音がしていたので、少し安心する。
悟飯は心配性だから異変に気づいたらすぐにでも家を飛び出すのだ。
リビングに入ると、悟天が一人だけでゲームをしている。

「あ、おかえり！」
「ただいま。悟飯は？」
「うーん…インターホンが鳴ってから、何処かにでかけてって」
「誰が来たかわかるか？」
「ううん…教えてくれなかった…」

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