無終曲

第13話　クリスマス ページ13

「早乙女ブラックです、あなたがバーダックの父親、ですか？」
「あ、はい。まぁ正直に言うと娘は孫なんですがね」
「孫？…えっと、バーダックの御両親は…？」
「父親は捕まってまして、実は今日釈放されるんです。母親の方は別の恋人ンとこに行きましたわァ」

ブラックは複雑な家庭だな、と思い少しバーダックの家庭を哀れむ。
…そういえば、何故バーダックは私とこの人を会わせたんだろうか…

「あ、あぁ…ブラックさん、家の娘はどうですかね…？」
「…//ど、どうと言われても、だな…その、あの…//」
「何か悪い事とかしてますか？気になってしかたがないんね、ブラックさんの将来嫁入り出来るかどうか」
「嫁ッッ！？//」

待て待て！まだ付き合ってないぞ！？
わ、私なんかが貰って良いのか？？も、貰ってしまうぞ？
寒い風が吹いてくる。それでも寒いとは思わない。
恥ずかしさで、顔が真っ赤なんだから

「娘は嫁入りは難しい…？」
「いや、あの…私なんかが貰って良いものかと…」
「どうぞどうぞ！家の娘、ブラックさんの事好きだって言ってましたし」
「おぉうふ//」

嬉しくてつい変な声が出てしまう。
…うぬ、バーダックの奴…ツンデレだな…//


〜


どうやらこいつはバーダックの婿になってくれるようだ。
これでいつまでも金に困らなくて済むな。
バーダックが美人だからこの金持ち、いやカモがくっついてきたんだろう…
…バーダックが美人なら、金儲けできるかも知れんな…

露出度の高い服やらなんやらを着せたりして売り飛ばすか…
何にせよ、金になるなら行動に移すしかない

「ところでバーダックは今何処に？」
「家におりますよ、呼んで来ますわ」

第14話　殺害→←第12話　捻れ曲がった善と勇気

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す