【ワールドトリガー】強くなりたい女の子の話-5round

＊番外編　ボーダー隊員の恋愛事情１ ページ36

大規模侵攻から数週間経った。相変わらず町は平和に動いている。
オレの目の前以外では…


影浦「まだひっくり返すには早いつっただろうが！人の話聞いてんのか！」


朔咲「私は生っぽい方が好みなんだよ！看板見えてなかったのか！『セルフ』って書いてあっただろ！！カタカナも読めてないのか？！」


いつもの光景。
高校の帰り、防衛任務がオフの日が重なったらこうやって時々カゲの実家のお好み焼き店へみんなで足を運ぶ。
そして今日は運が悪く、暦が一番乗りしたようだ。
こうなると決まって二人はちまちましたことで喧嘩を始めるのだ。


影浦「それとこれとは別だ！ハラ壊してぇのかてめぇ！！」

朔咲「おうよ、真っ黒黒の炭を食うぐらいならそっちで腹壊したほうがマシだ！」


影浦「あれはおめえが…だああ！もういい！！」

そうして我に返ったカゲが自分から手を退くのだ。


朔咲「ぶぅぅ〜…分かったよ…もっかいひっくり返す」

構ってくれなくなった暦は素直になる。
これもいつもの流れ。


朔咲「カゲ！とんぺえ食べたい！」

影浦「わーったよ！くっそ…アイツらおっせぇな…」



オレはさっき来たばかりだったのでメニューを開く。
うむ、写真を見るだけでよだれが出そうだ。


朔咲「哲次〜何食べんの〜？」

暦がそそそと寄ってきた。
オレの前に乗り出すとメニューをのっとられた。
こいつ…


そうしている間に店のドアが開く音がした。
米屋・出水「お邪魔しま〜す」

村上「なんだ、二人とももう来ていたのか」

穂刈「早いな、いつもより」

出水、米屋、鋼、篤が来た。


荒船「お前ら遅っせぇよ。さっきまで暦とカゲが喧嘩して大変だったんだぞ」

村上「それはすまなかった。今日に限って日直だったもんでな、担任に捕まったんだ」



出水「腹減った〜！あ、影浦先輩お久しぶりですー！」

米屋「ちわ〜っす！」

影浦「おう、お前らも来たのか」


朔咲「わああ！とんぺい！いっただっきま〜す！」

影浦「ああ！暦てめぇ！行儀悪いぞ！！」

カゲが持っているにもかかわらず、とんぺいを箸でつまむと、大きな一口でぱくりと食べてしまった。

ボーダー隊員の恋愛事情　２→←ＫＹと書いて「空気を読もうとしない」と読む

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