【ワールドトリガー】強くなりたい女の子の話-5round

経験値と発想力 ページ27

＿＿＿＿＿

ガガガガガガ


お互い、一歩も退かずに撃ち合いが続いている。
香取さんは前回、私との個人戦で勝利した時の戦術でくるみたいだ。

弾切れを見計らって飛び込んできた。
私は海くんと戦かったようにテレポーターで瞬間移動し、銃を構える。

よし、当たる！


パッ


バチィッ

A「！？」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
ザザッと地面に手を着く事もできずに倒れると、視界の端に見えたトリオンの煙によって理解できた。


テレポート先で右肩が撃ち抜かれのだ。
今このフィールドにいるスナイパーは一人しかいない。
A「隠岐…先輩！」

もう一発撃ってきたがシールドでガードする。


香取「やっぱり隠し玉を持ってたわね。目線がおかしかったし、不自然」


A「…！！」
気づかれて…


武富『あっとぉ！？先ほどの撃ち合いで射線が通っていた！A隊員、テレポート先で隠岐隊員に狙撃された！右肩を撃ち抜かれて大ダメージ！』

太刀川『お、ヤバイな。利き手から持ち替えたら銃が使いづらくなるぞ』


加古『テレポーターってのはいい案だと思うけど、熟練のスナイパーには移動先が読まれることがあるわ』




くっそう…片足取られたのが響いてる…
左手に持ち替えてなんとか立ち上がる。

今から振り切って自主的に緊急脱出するのは無理そうだ。


目の前で香取さんがハンドガンを構える音が聞こえた。



思い出せ、蓮さんはあの時なんて言った…！？
＿＿＿



A『攻撃手と銃手とか個々のポジションは分かったんですけど、両方とも両立している人がいますよね…香取さんとか、木虎ちゃんとか…そのときはどうしたらいいですか？』


蓮『万能手か…あいつら射程持ちだけど、弾丸トリガーを使って単独で点を取るのは難しいからな。使っても相手の体勢を崩すことくらいだろ。だから基本、点取りはアタッカーのトリガーで攻めてくるはずだ』





この銃を今の状態で撃ったら多分立っていられないだろう。
撃ち合いはできない。

…なら、これを使うべきだ



＿＿＿＿＿＿銃を”崩すために”使わせろ！




香取「！！？」


太刀川『シールド突撃！？何するつもりだ？』


焦った香取さんが撃ってくる弾丸をシールドを広げて防ぐ。
その間にもどんどん距離は縮まってきている。
香取「チッ」


ハンドガンをしまった香取さんはスコーピオンを片手に立ち向かってきた。
香取「雑魚のくせに…足掻いてんじゃないわよ！」



ザシュッ

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