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「起きたら雪山にいました。ただそれだけなんです。」
そう言ったのは私が助けた少女だった。
北海道やら本州やら馴染みのある単語を耳にし、この子も私と同じ世界からやってきたのではないかと思った。
探ったらこの通りだ。
でも、異界からこの世界に来るのは賢者だけの筈。
エレベーターを使ったわけでもなく、雪山にいたらしい。
「信じますよ。」
謎だらけだ。この世界では信じられないことが次々起こる。
私はまず、この世界のことを話した。
絶対混乱することは分かっている。でも、帰るのはずっと先になるだろうから。
「非現実すぎて信じられない世界ですよね。でも案外楽しいですよ。帰る方法が見つかったら、私と一緒に帰りましょう！」
「...はい。」
ぽかんとしていた。
「あはは、ここに来たばかりの私みたいです。魔法はまだ見てませんか？」
「雪山で戦う女の子たちを見ました。走って逃げちゃいましたけど。夢かと思いましたよ。あ、きっと私の方が年下なので敬語はやめてください。」
「じゃあお構いなく。Aちゃんも好きな話し方でいいよ。あの地域は魔力の強い魔法使いが集まってるからね。見てどう思った？」
「正直怖かったです。」
「だよね。でも魔法は怖いものばかりじゃないし、ここにいる魔法使いも良い人たちだから安心して！」
「私もまだここを解り切ってないから、一緒に知ってこう。Aちゃん、行く宛ないでしょ。ここで暮らさない？」
この子を保護する必要があると思った。
「お願いします。」
「よかった！ちょっと他の人に話してくるから待っててね。」
続く (更新停止中)
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作者名：だりいなあ | 作成日時：2021年8月6日 14時
