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「太宰先輩、起きて下さい」
校庭の端にある木に首を吊っている男。
彼曰く之は日課らしい。
毎日苦情を受ける此方の身にもなってほしい……
「ん…あぁAちゃんか。おはよう」
「速やかに降りてください。木が可哀想です」
「今日はいつにも増して辛辣だねェ……」
貴方のせいですよ。
そんな事を思っていると木から首と縄を外していた。
「……Aちゃん。」
「はい?」
何時もより真剣な顔で此方を見つめる。
「な、何ですか……」
困惑していると、無言で此方に寄ってきた。
何時もと雰囲気が違う彼に怯え、思わず後ずさってしまう。
「……太宰せんぱ───」
突如腕を掴まれ、壁に押し付けられた。
「痛っ…、太宰先輩、痛いです」
「……君、之は何だい?」
私の言葉を無視し、首筋を指で軽くなぞられる。
「何がですか?」
「何って…」
太宰先輩が口篭る。
「いや、やっぱり何でもない。急に驚かせて済まないね」
それだけ云うと足早に去っていった。
何時もなら「授業受けてください。」と云うのだが、何だか今日の太宰先輩は機嫌が悪いから辞めておいた。
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リムル=テンペスト - 乱歩サンに良い子って言われたら出血多量で死にます (3月28日 14時) (レス) @page13 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 共犯、…共犯………あ"ぁ"… (1月10日 1時) (レス) @page13 id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ルウさん» あ、ありがとうございます…!(´;ω;`)嬉しいです!!モチベ爆上がりです!!!! (1月4日 17時) (レス) id: 2556ae6a4e (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - この作品大好きになりました! これからも応援していますよ〜! (●o≧д≦)o頑張れェェェ♪ (1月3日 23時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆい | 作成日時:2023年12月24日 6時