生徒会長、辞めたい。【学スト】

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「────居ない……」




現在私はある教師の命令で太宰先輩を探している。




屋上、校庭の木、空き教室……サボり魔の彼が何時もいる処は全部見て回ったのに。




何処にもいない……




若しかしたら帰ってしまったのかもしれない。
極稀に彼は無断で早退してしまう時があるのだ。




「探し物ですか？」




ふと、後ろから聞き覚えのある声がした。




保健室で出会った。3年生の彼。




「フョードル先輩……」




丁度いい、彼に聞こう。





「太宰先輩を、見てませんか？」





そう問うと、彼は妖しい笑みを浮かべる。





「勿論、知っていますよ。」


「教えてください」


「……善いですよ？では、若し貴方と太宰君が出会えれば…ぼくの云う事を1つ、訊いてもらいます。」





人差し指をピンと立て、此方に向ける。





「……判りました。但し、私が出来ることでお願いできますか？」


「えぇ、構いません。」





「では…」と呟くと彼は冷たい手で、私の両手首を掴み壁に押し付けた。









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