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「意外と先生、この部屋に居る事多いですよね」



....いや、三日間先生が私の我が儘に付き合ってくれてただけじゃん!と自分で自分にツッコミを入れた所で、先生は痛い所を突かれた、という顔で苦笑いして、こう続けた。



「職員室に居る時間もちゃんとあるよ?課題の採点とかはここですることが多いから、放課後は大抵ここに居るけどな」



ん?....その顔と発言からすると、本当に結構な時間ここに居るのかな。
放課後は大抵....か。



「そうですか....」



申し訳程度に相槌を打った私の頭の中は「この先も先生とこうしてお喋りしたい」しか詰まってなかったと思う。
先生の迷惑になるかも。....でも、もしそうだったら断られるだけか。当たって砕けてみる?....今年の私、運良いし。
そうやって言い聞かせて、鞄から何か書類を取り出している折原先生に声を掛けた。



「先生、たまに放課後、来てもいいですか」



言っちゃった....!先生「ん?」って言ってきょとんとしてる。....やっぱ駄目かな。



「....ええけど、なんもないよ?」



!!....やった、良いって。良いって!



「....はい、ありがとうございます」



やっぱり緩んでしまう頬を隠す為に「また来ます、さようなら」と挨拶をして、鞄片手に部屋を出る。
「ん、さようなら」って声を聞いて、その扉をそっと閉じた。


もう、社会科の教科担当でも、世界史の苦手な生徒でいる必要もない。
私はこの時初めて「なんとなく」「先生に会いたくて」って、この部屋に来る事ができる様になったんだ。




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作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...  
作成日時:2019年2月23日 17時

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