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我ながら、咄嗟にこんな事を思い付いた私、天才じゃない?と思った。
当たり障りなくて、ちょっとだけ先生に好印象で、何より先生と会う予定が出来る。

でも「世界史が苦手」なんて大嘘をついてしまったけど、大丈夫かな....と、不安になりかけた時。



「....なんやそんな事?ふふ、そんなん良いに決まっとるやろ?」



思わず伏せていた目線を上げた。柔らかく笑う先生の顔は始業式の日に見たそれと同じで、嗚呼やっぱり好きだ、って思った。そのすぐ後。



「....ただそうやね、今週....あと3日間かな、教えられるのは」



....そうだった。どの教科も__問題を自作するか、ワークなんかから引用するかは別として__テストの問題を作るのは先生だ。
テストの前日は生徒も居残りせずに帰らなければならないし、その日のうちに先生はテストの問題を考えなければいけない。


それでも、それまでの三日間。毎日先生に会えて、話せる。



「じゃあ放課後、ここに来ても良いですか」

「勿論。ノートと教科書持って来てな」

「....はい。....失礼します」



....折原先生と、明日から三日間、放課後に会える。話せる。
絶対に今にやけてしまってるってわかってたから、すぐに挨拶をして資料室を出た。

社会科担当になって良かった。付箋貼ってて良かった。....今日、相談したいって書いててよかった!
誰かとすれ違うかもなんて考えずに、緩む頬はそのままに下駄箱まで走った。


....ああ、やっぱり私、今年はめちゃくちゃ運がいい!



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作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...  
作成日時:2019年2月23日 17時

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