123話 ページ4
giyuu.side
「……ゆきな。着いたぞ。」
貴「んっ。」
蝶屋敷に着いた為道中疲れ果てて眠ってしまったゆきなを起すと、まだ寝ぼけているようで首に手を回して俺の顔を引き寄せてくる。
貴「んー。ふふふ…。」
「……」
此方の心臓がもの凄い勢いで鳴っているのをお構い無しに、楽しそうに笑いながら首筋に顔をすり寄せるゆきな。
「幸せすぎるな。」
時「俺もいるんですけどね。」
ゆきなとの時間を楽しんでいると横から時透が来て、寝ているゆきなの顔を覗き込んで起こし始めた。
時「ゆきなさん蝶屋敷に着きましたよ。起きてください。そして冨岡さんから離れてください。」
貴「んー?時透君?義勇?」
よくやく目が覚めてきたようで、目を擦りながら此方を見上げてくる表情にまた胸が高鳴った。
「胡蝶が奥で待っているはずだ。」
貴「!私寝ちゃってたんだ…。ごめんね義勇、重かったでしょ?」
今度は完全に目が覚めた様子で、不安そうに見上げながら袖を掴んでくる。…一体どこでそんな技を覚えているんだ。
「重くない。寧ろ幸せだった。」
貴「??」
思った事をそのまま言うと、分かっていないようで首を傾げている。
「俺以外の前でそんな無防備な姿を晒すなよ。」
ゆきなにだけ聞こえるように耳元でそう言うと、顔を真っ赤にして照れた表情をする。それを見て満足した為胡蝶の元へと足を進めた。
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作者名:ゆっきー | 作成日時:2019年11月22日 19時