え？ 彼氏？ 普通に一般人ですけど。THE SECOND 【となりの坂田。】

・ ページ21

Aside

『もうお嫁に行けない』

｢え、Aちゃんはさかたんの嫁やろ？
ええやんええやん、貰ってくれるアテあるんやし。

＿＿あ、このタピオカうま｣

美月に1か月前のことを全て暴露され、挙句の果てには自分の彼氏が後輩にマウントをとっていたという新事実まで聞かされた。

もう、羞恥心で死にそう。

顔を赤くしてテーブルに突っ伏す私にくろちゃんがタピオカを飲みながら平然と言う。

ちなみにそのタピオカは3杯目。

『嫁って……まだ入籍してないけど』

｢はあああ？
はよ入籍しぃや！

ヤ ることヤっといてなに誤魔化してんねん??????｣

『ヤっ………!!!』

くろちゃんのあまりにストレートな物言いにさらに顔が赤くなる。

｢…なに、ほんまのことやん。

え？それで？しかも？
会社に彼氏お迎えに来て？
散々社員にイチャイチャラブラブを見せつけた挙句？
さらっと彼氏が牽制していったって？

は？なんなん？バカップルか？｣

｢バカップルか、じゃなくてバカップルなんだよ、棗ちゃん！｣

｢あ、そっかぁ…｣

『ちょっとうるさい』

何故かキレてるくろちゃんといらない補足をする美月が勝手に自己完結をした時には思わず睨んでしまった。

誰がバカップルだ。

『会社で、ちょっとその、いちゃついた、のは、悪い、とは思ってるけど……

悠が磯田くんににそんなこと言ったのは私のせいじゃないでしょ!!!』

前半部分はぼそぼそもにゃもにゃと自信なさげに言ったものの、後半部分は胸を張って私のせいじゃないと言える。

いやいや、牽制とか知らないし。

そもそも本当に忘れ物してたんだと思ってたんだもん!!!

｢えー、Aちゃんひどーい。

そんなん言うたら脅された磯田くんが可哀想やろ！
磯田くんが誰なんか知らんけど!!!｣

｢あの後磯田すごい飲んでたんだよ。
随分ショックだったみたいね｣

随分投げやりなことを言うくろちゃんと、くすくすと笑う美月。

美月に関しては完全に面白がっている。

『う…だって、お迎えは仕方ないじゃん…
こ、こし痛かったんだし…』

｢うん、末永くお幸せにな!!｣

｢坂田もやるなあ〜｣


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

星が赤色になりました！

これからもこの作品をよろしくお願いします！

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す