第10話―�� ページ10
拓人side
看護師さんに連れられ共有ルームのテレビに見てみるとそこにはスカーレットがうつっていた
テ「連日暴行犯として追われていた30代前半の男を殺害したとみられる中学生の少女を逮捕しました」
拓「う､そ､だろ…？スカーレット…」
その数十分後速報が入り､スカーレットは犯行を認めたうえ､スカーレットの指紋がついた刃物も見つかったというニュースが流れた
スカーレットは警察に捕まった
その後俺は弁護士を頼り､何とか死刑は免れスカーレットの刑は懲役5年に決まった…
しかし4年間は面会などは一切しないと条件を出されてしまった
そして4年がたち､ついに面会を許された｡
久しぶりに会ったスカーレットはかなり痩せ細っていた
拓「ひ､久しぶりだな､元気だったか？」
ス「………」
拓「…あ､あのよ､あの日は本当にごめんな｡俺が何か虫の知らせにでも気づいていれば…」
ス「…私のほうこそごめんなさい｡ほんとはあんなことするつもりなかったの…
ただ､許せなかったの…私がこの子の母親にならなければこの子は死なずにすんだかもしれないのに…」
拓「スカーレット…」
ス「そうだ…拓人にはまだ言ってなかったね｡私､精神科医になることにしたわ」
拓「は………？今なんて？」
ス「私はここを出たら､精神科医になる！」
俺はときがとまったように感じた
俺のことは気にせずスカーレットは淡々と話続けた
ス「拓人には黙ってたけど実はこの4年間私がどうしてもと頼んで面会を許してもらった人がいるの｡」
拓「え？」
ス「私の精神科の担当医の先生とは実は頻繁に会って話してたの…」
拓「なっ！？まさか精神科医になるって…その先生に言われたからか？」
ス「違うわ､呼んだのは私が精神に異常があったから診てもらうためじゃなくて私が精神科医になるために色々アドバイスを頂いていたのよ」
拓「お､お前本気なのか…？」
ス「本気よ」
そこで警察から「時間だ」と言われスカーレットは席を立たされた
拓「スカーレット！」
スカーレットはガラス越しにこちらをみつめ微笑みながら
ス「私は私のような人を増やしたくないの…」
拓「お､お前…」
ス「ごめん､この続きはここを出れたらゆっくり話そう」
ガシャンと扉が大きな音をたてた
警「面会時間は終了です｡」
拓「あ､はい！」
呆然としていた俺は警察官の声で我にかえった
あいつのために俺が出来ることはあるだろうか…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：孔丞さくラ | 作成日時：2020年2月18日 10時
