No.46 姉ちゃん…? ページ48
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ー木暮sideー
A「ありがとう!!木暮くん!
すごいピーンときたよ!」
そう言って、キラキラとした目で俺を見つめた
俺と同じ、オレンジ色の瞳が俺を映し出す
なんでだ?
なんでこんなに懐かしく感じるんだ?
どうしてこんなに…
心(ここ)が暖かくなるんだ?
俺は自然に手を胸に当てていた
A「よし、特訓してくるね!
ありがとーっ!」
そう言って、グラウンドに走っていった
その後ろ姿が、またあの時みたいに姉ちゃん(あいつ)の後ろ姿に重なった
まさか、本当にAさんが姉ちゃん?
いやそんなわけないだろ…
それに会ったとしても、
俺は姉ちゃん(あいつ)のことを許せないと思う
だってあいつは俺のことを…
_______騙したんだ
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ー春奈sideー
春奈「……」
私はAさんと木暮くんが話しているところをずっと見ていた
同じ紺色の髪の毛
同じオレンジ色の瞳
目つきも似ている
それに、この間の試合、
相手がスライディングをかけてきた時の避け方も全く同じタイミングでそっくりだった
__
木暮・A
『『うわぁっと!!』』
__
木暮くんには、お姉さんがいたらしい
でも、お母さんにもお姉さんにも裏切られて
人が信じられなくなった
でも、今の木暮くんは違う。
信じることの大切さをちゃんと分かってくれた
Aさんって姉弟いるのかなぁ
あ、豪炎寺さんなら知っているかも
幼なじみだし
本当はAさんから聞くのがいいんだろうけど、今のAさんの気迫を見ると、
とても話しかけづらい
A「うおおおおおっ!」
……;
なので、豪炎寺さんに聞くことにしよう
春奈「豪炎寺さーん!」
豪炎寺「なんだ?音無」
春奈「Aさんって、姉弟とかいるんですか?…弟、とか」
豪炎寺「!……俺が言っていいのか分からないが
1つ下の弟がいたらしいぞ」
春奈「!…“いた”?」
豪炎寺「ああ。
あいつ幼い頃、親が離婚して離れ離れになったらしいんだ」
春奈「!!…そうだったんですか…」
豪炎寺「ああ…
でもなんで?」
春奈「い、いえ!ちょっと気になっただけです」
そう言って、私はベンチに戻る
…もし、Aさんが木暮くんのお姉さんだったら……
春奈「………」
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作者名:るぅ | 作成日時:2017年9月22日 19時