激推ししてます、太宰さん！2

太宰さんは三日で飽きない。 ページ41

朝、目が覚めた時、太宰さんからメールが届いている事に気がついた。夜のうちに送ってくれてくれていたみたい。「明日は少し早めに出るから迎えに行く。」との事。いつもは私が家を出る時にタイミングよく彼も出てきて一緒に行く。

『急いで準備しなきゃ。』



準備はいつもより早めに終えた。するとピンポーンとチャイムが鳴る。走って玄関まで向かい勢いよく開けると、ガバッと抱き付かれる。

太「おはよう〜。ドア開ける時はちゃんと確認してよね、治安良くはないんだから。」

『おはようございます。大丈夫ですよ。女の子扱いは……いえ、ありがとうございます。』

素直な発言を心がけなくては。


太「女の子だからっていうのもあるけれど、Aちゃんだからっていうのが一番。」

ね、と朝から輝くスマイル。
え、眩し。眩し！！


太「もう行ける？予定より早いけど良いか。」



＿＿美人は三日で飽きるというけれど、太宰さんは永遠に見ていられますね。






探偵社に着き、太宰さんは社にあるテレビをつける。私はというと昨日置いて行った仕事をやろうとパソコンを立ち上げながら荷物の整理をする。パスワードを打ち込み、書類を開く。

太「ね、こっち来て。」

『？
どうしたんですか？』

真剣な顔で呼ばれるものだから、いつもの茶化しではないのだと思う。事務員の方も多く集まるテレビの前。一体何が？


『何これ…。』

国「おい、朝刊見たか！」

国木田さんが扉を激しい音を立てて開けた。

太「報道でもやってるよ。」


七階建ての建物が一夜にして消滅。一部情報筋では消滅した建物はポートマフィアのフロント企業が入っていて、市警では敵対組織による襲撃の可能性もある、と。


『これがメッセージ…』

谷「やはり寮にも賢治くんは居ません。」

太「逆らう探偵社も用済みのマフィアも全て消す、か。」

国「谷崎！これ以上単独で動くな。敦と組んで賢治を捜せ。太宰は俺と会議室に来い、社長会議だ。Aは社から動くな。」


みんながそれぞれ動き出す。私は今回の事件についての動きを調べつつ昨日の書類を進めようとデスクに向かう。

太「何があっても外出ちゃダメだからね。事務の皆さん、見ておいてください。」

『私は幼稚園児ですか…』


私も一応戦闘要員でここにいるのですよね…。





カタカタとキーボードを打ち、書類を終わらせる。そのまま今日の報道を調べる。生放送で事件現場付近の配信もされている。

…あれ？今、人が消えなかった？

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