激推ししてます、太宰さん！2

太宰さんとまたおそろい。 ページ29

太｢手錠でできた傷と口元の傷、小さくても残ったら困る。…ね、させて？｣

自分の事じゃないのにこの人はここまでしてくれる。神様なのでしょうか。永遠に推し…いえ、信仰させていただきます。

ティッシュで押さえながら消毒液を垂らされる。

『ううう』

太｢はいはい動かない動かない。｣

小さい傷に消毒液が染みる。


『あううううう…』


太｢ほら、もう片方も。…子供じゃないんだから嫌がらないの。｣


目を瞑って差し出す。
まるで注射を嫌がる幼子のよう。…傍から見たら21歳が何を怖がっているのか、と痛い目で見られそう。
ぺたりと絆創膏をいくつか貼られ、湿布を貼られた感覚があった。
目を開けると、くるくると包帯を巻かれていた。

『おそろい…』

ブローチをいただいた時の発言を思い出した。

太｢！
…ふふふ。そうだね、おそろいだ。

はい、おそろいの完成。｣


太宰さんと同じように手首に巻き付く包帯に、嬉しくて顔を擦る。


太｢敦くんの言う通り猫みたいだね。｣

髪を撫でながら、微笑む太宰さんは女神だ。


太｢次は顔だ。これが終わったら咖喱を食べよう。｣


咖喱、楽しみ。

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