太宰さんは美男。 ページ46
なんやかんやで太宰さんも落ち着いて、仕事を少し進められた。キリの良い所で、中也さんのメールを思い出す。返信しよう。
スマートフォンのメール機能を開く。「また会いたい」か…なんて返信しよう。
太「Aちゃん。もう外暗いけど帰らないの?」
『あ、帰ります。これをうち終わったら…。』
ひょい、と後ろから液晶を覗かれる。
太「げ。まあた中也だ。返さなくていいよ〜」
『いえ、そういう訳には。』
「では今度食事にでも行きますか」と送信。
しようと思ったが、送信ボタンを押す前に私の手元からスマートフォンが消えた。
太「許さないからね。」
たぷたぷと私のスマートフォンを勝手にいじり、ピロリンっと、送信された音がした。
『え、何を?』
「蛞蝓。」と単語一つ。
『蛞…蝓…?』
よく分からないけれど送ってしまった(送られてしまった)ので仕方がない。いくつも送るのも迷惑になると考え、次返ってきた時、弁明するとする。
スマートフォンをショルダーバッグにしまい、パソコンをシャットダウンさせる。
太「帰ろっか。」
ナ「あら、お二人も今からお帰りですの?」
谷崎兄妹も社員寮に帰るようだ。今日の帰路は賑やかになりそう。
てくてくと社員寮への道を歩く。右には太宰さん、左にはイチャつく二人。
ナ「太宰さんとAさんは何故お付き合いなさらないのですか?」
…ん?
『おつ、おつき、お付き合い!?』
谷「ナオミ!」
ナ「美男美女でお似合いですのに…」
美男は分かる。太宰さんはとてつもなく美しい。背も高く足も長い。薄らと付いた筋肉も綺麗で、抱き締められた時の温かさも最高です。
…とここまで考えて自分で恥ずかしくなる。
太「美男美女だなんて照れるなあ。ふふふ。」
顎をさすりながら「照れる」なんて言葉を口にする太宰さんだが、全くその様子はない。
『私なんかに太宰さんは勿体ないです。』
ナ「勿体ないだなんて。謙虚な所もAさんの魅力ですわね。」
ナオミちゃんは何でも嬉しいように言ってくれる。とても優しい子だ。
色々話している内に社員寮は目の前に来ていた。
谷「じゃあおやすみなさい。」
ナ「おやすみなさい。」
『お疲れ様、おやすみ。』
太「おやすみ、いい夢を。」
サラッといい夢を、なんて発言が出来るなんて太宰さんはやはり王子様です…。
太「おやすみ、Aちゃん。」
玄関の前で私にだけ向けられた言葉。
『はい、おやすみなさい。また明日。』
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(=^・^=) - ん〜。抱けたら、で良いか〜。 (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
(=^・^=) - 太宰さんに抱かれるのかな? (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 坂竹会長さん» 妄想にお付き合いいただきありがとうございます!塾お疲れ様です。何となくの時間での更新なので突然更新したりしなかったり…自由奔放更新ですが宜しければお楽しみください(*^^*)コメントありがとうございます、とても嬉しいです。 (2020年4月7日 11時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 太宰さんッッッ!!!(( 黙れ 最近ちょうど塾が終わって家に着いてひと休みするタイミングで更新されてみれるので私はとても幸せです!お体に気をつけて更新頑張ってください! 失礼しました(。-_-。) (2020年4月6日 20時) (レス) id: 49f17fb925 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます。太宰さんのかっこよさは一周回って罪ですよね…! (2020年3月27日 18時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月26日 20時