激推ししてます、太宰さん！2

太宰さんの元相棒。 ページ15

『なんで中也さん、ここに？』


中｢そりゃ……俺がポートマフィアだからだろうが。｣

ポートマフィアの…幹部という事…。

中也さんは近付いてきて、私の手錠辺りの手首を撫でる。


中｢…赤くなってる。痛てぇか、これ。｣

目が合い、逸らせなくなる。こくんと首を縦に振ると、そうか、とだけ言い、鎖を両手で持って左右にぐいっと引っ張る。
バキッと音を立てて鎖がちぎれる。

『え、』

中｢手錠を壊すのはお前の手を傷付けるかも知れねえ。これで許せ。
…ポートマフィアが用あるのは此奴だけだ。女を痛めつける趣味もねぇ。｣

『…』

私が無言でいると、彼はするりと頬に手を伸ばし、切れている口元を撫でる。

中｢顔も、殴られたみてえだな。女の顔に傷をつけるなんて…すまない。｣

とても優しい顔。あのポートマフィアの幹部とは思えない。



太｢わあ、黒くてちっちゃい人がAちゃんの事口説いてるぅ。｣


中也さんはキッと睨みつけ、私に、ここに座っておけ、動くなよ、と告げ、太宰さんに近づく。
言われた通りその場にしゃがみこむ。久しぶりに座った気がする…。


太｢前から疑問だったのだけどその恥ずかしい帽子どこで購うの？｣

ぷっと笑う太宰さんも可愛い。

中｢ケッ言ってろよ放浪者。いい年こいてまだ自 殺がどうとか言ってんだろどうせ。｣

太｢うん。｣

中｢否定する気配くらい見せろよ…。

だが今や手前は悲しき虜囚。泣けるなぁ太宰。
いや、それを通り越して…少し怪しいぜ。｣


ガッと太宰さんの髪を掴んで顔を近づける。…キスできそうな距離…。いやいやダメです。


中｢丁稚の芥川は騙せても俺は騙せねえ。何しろ俺は手前の


元相棒だからな。

何するつもりだ？｣



相棒…？

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