父の仇は想い人【坂田銀時】 ページ19
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坂田銀時/天敵
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☆ 坂田side ☆
「今日こそ父の仇を討たせてもらう!!」
「げ、またお前か」
短刀を小さな手で握り締め、俺の元へ走ってくる女が一人。その女は俺を見つけては殺そうとしてくる、面倒な奴である。
そもそも俺を狙う理由は、俺がコイツの父を斬ったとかなんとか。全く、誰と勘違いをしているんだか。
「大体お前よォ、父親生きてんだろ?しかも勘違いだし。俺無関係じゃねーか」
「あァ生きてるさ!ピンピンしている!今日の朝だって朝食はパンかご飯かで口論になった!」
「呑気な親子だな」
「だが!アンタのせいで父は仕事がなくなった!」と。「アンタがバズーカなんかぶっ放すから!」と続けて言う女の目には俺しか写っていない。
いやいやバズーカ?それってどっかで見覚えあるけど?
整った顔をした女は闘争心に燃えている。俺にそんな気は一切無いのだが、彼女は必死。
「だから今日こそ死んでもらうんだ!」
「やれるもんならやってみやがれ」
「殺れる!私なら殺れる!」
「うォォオオ!」と騒がしく俺の方へ向かってきて短刀を腹へ刺そうとする彼女は途端によろけて転びそうになる。俺は咄嗟にそれを支えた。・・・身体が勝手に動いてしまったのだ。
「・・・、」
「危ねーな」
俺の胸の中で体勢を立て直す彼女。「仇であるお前に支えられるなんて・・・一生の不覚」と冷静を保とうとしているが、顔は真っ赤で。
「こんなんで顔真っ赤になって、俺殺せんのか?」
「・・・っテメェ」
「いつでも待ってるから、かかってこいよ」
何故だか挑発をしてしまった。
女は「くっ・・・」と悔しそうに歯を食いしばり、屈辱的な顔をして俺から離れると、「きょ、今日の所は見逃してやる」と言う。
俺には何が何だかサッパリだ。
「勝手だなお前」
「見逃してやるって言ってんだ!もっと嬉しそうにしろ!」
「わーい嬉しいー」
「それで良い!」
満足そうな顔をして腕を組むと、懐に短刀をしまう。そして立ち止まる。
そうすること数秒。何をしたいんだかわからず戸惑いながら「何この時間」と言うと、「いっいや!」と急に焦り始める。
「情緒不安定かよ」
「違う!別にもう少し一緒に居たいとか全然!全然思ってないから!」
「はぁ?突然何口走ってんの」
「勘違いすんな!マジで!もう、行くからな私は!」
「車には気を付けろよー」
「馬鹿にしないでくれる!?」
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サド助 - 堕天使さん» じゃあお言葉に甘えて…また沖田で3zがいいです!!主人公は前回と同じ感じでokです。神楽にヤキモチ妬く主人公ちゃんが見たいです!何度もすみません!いつでもいいですので!!><;; (2016年11月6日 8時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - サド助さん» 良かったです!!またいつでも待ってます!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: 2508faeddd (このIDを非表示/違反報告)
サド助 - 堕天使さん» あわわわわ!私こそ急がせてしまってすみません!!><すごく素晴らしいお話が出来てて感動しました!キュンキュンでした!いつもありがとうございます!!またリクします!!(^∀^ゞ (2016年11月5日 8時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます!嬉しいですヽ(・∀・)ノ (2016年11月3日 22時) (レス) id: 2508faeddd (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 銀さんの、私も好きです( ̄▽ ̄) (2016年11月3日 21時) (レス) id: 65681d0734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2016年10月10日 19時