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異世界との出会い3 ページ3

?「………さま」



?「…る……様っ」



?「主様っ!!」



誰かの声でふと意識が浮上する


目を開けてみれば、そこはさっきまで自分がいた暗闇ではなく、洋館のような場所だった


自分の目の前には色素の薄い髪に少し派手な格好をした綺麗な男が立っている



私が目を覚ましたのを見て安心したかのように息を着いた




?「良かった、お目覚めになられて…ここにきた時から血だらけで、顔色も悪かったので目覚めないかと…」


物腰柔らかに、本当に心配していたかのようにそう言う男


見ず知らずの人間にそんな対応をされた事のない私は、ここが何処だとかいう前に、その対応に驚いてしまった




?「それにしても酷い怪我です……今すぐ医療係を呼んできますので安静になさっていて下さいね」


そう言って男が部屋を出ようとした時に、やっと自分の喉から声が出た



「ま、待って…」

?「…大丈夫ですよ、すぐに戻りますゆえ」

「そ、そうじゃなくて、ここは何処だ?そしてお前は誰だ?さっきの声とも違うし、さっきの奴の仲間か?」



先に動揺が出てしまったが、言葉を紡いでいくうちに段々と警戒心から殺意が漏れ出てくる


さっきの声の奴も正体は分からず仕舞いだし、そもそも確実にここは新宿じゃない

空間転送システムの誤作動という可能性もあるが、だとしても国外にまで転送されるなんて事例は聞いたことがない

それに、さっきの声の奴も、今目の前にいる男も、私がわかる言語を使っていたから、国外という線は薄い

……まぁ、国外の連邦機関であれば日本語を主な言語として話す奴もいるが、連邦の奴らは“私達”みたいなのには、こんな対応はしない
もっと上から目線で傲慢で、高飛車な態度を取ってくるはず


癖からか、無意識に腰に帯刀してある短刀に手が伸びる

ここはさっきと違ってしっかり明るい
何かあってもすぐに殺れる


男は暫し呆然とすると、微笑みながらも悲しそうな顔で口を開いた



?「そんな警戒なさらないで下さい。ここにいる者は、誰一人として主様を傷付けませんよ」




そう言って静かに部屋を出て行った




ただ一人、部屋に取り残された私はその言葉に何も言えなかった


あまりに私の中の普通の対応と、この部屋に来てからの数分間で行われた対応が違いすぎて喉が引くつく




次第に目眩が大きくなり、私はまた椅子に倒れ込み意識を失った

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設定タグ:あくねこ , 悪魔執事と黒い猫   
作品ジャンル:ファンタジー
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りお - こんな終わり方なんて!続きが見たいに決まっているわ。書いてくれると嬉しいですわ♪(ルカスの対応が…ってなってバグりました) (2023年5月5日 23時) (レス) @page6 id: 277740fe28 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 続きが気になりました(●︎´▽︎`●︎) (2022年4月16日 21時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 私はミヤジが好きです (2022年4月4日 21時) (レス) @page1 id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SAITOU | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hal22  
作成日時:2022年2月6日 23時

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