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♯.2 ページ2

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「はい、ここ



ここに座っててね」







金木「う、うん」









積極性のない僕は他人に、しかも異性に話しかけるなんてことはしない


それが今日、




お喋りをし、こともあろうか触れることがあるなんて驚きだ









「え〜っと、ここらへんに…」そう言って棚の上を覗くがどうやら身長が足りず、見えないようだ





それなら僕が…、と立ち上がろうとすると「怪我人は座ってて」と優しく微笑んできたので何も言えなかった








彼女はイスを近くから引っ張り、その上に危なげに乗った









金木「っ!」









スカートから伸びる生足と、その上からちらりと見えたモノが僕の顔を赤くさせ、思わず顔を逸らした




く、黒だった…




見た目的に白かなとは思ったんだけど…って、僕は何を考えてるんだ!!





ブンブンと頭をふっていると「どうかしたの?」と顔を覗いてきた









金木「な、何でもないよ…」




「ふーん、そう」









吉川さんの手には包帯とハサミと消毒液などが握られていた



彼女は僕の前に座り込み、濡らしたハンカチで血を拭き出した





って









金木「こ、これって!


君のじゃっ…」




「いーの、怪我人のためにハンカチをどうのこうのなんて言えないよ


洗えば落ちるんだから」









彼女の印象がちょっと変わった



おとなしめかと思ったら意外と強引だってこと









「あ、私は2組の吉川A



よろしくね、金木くん」





金木「あ、僕は…



って、僕の名前知ってるの?!」




「ふふっ、何でそんな驚いてるの?


クラスは違うけど同級生の名前くらいは覚えてるよ」




金木「そ、そうなんだ」








人気の子から名前を覚えてもらっている、ただそれだけなのに気分が高揚した




それに…と言葉を続ける彼女は消毒液を浸したコットンを一旦離し、顔を上げた









「金木くん、高槻泉の本読んでるでしょう?


私も好きなの、高槻さんの本!」





金木「そ、そうだよね!


まさか高槻泉の好きな同士に会えるなんて思ってなかったよっ!」




「かっ、金木くん?」




金木「わっ、ご、ごごごめん!!」









まさか勢い余って手を握ってしまうとは…



彼女が高槻の書物を好きだということにも嬉しかったが




何よりも彼女の笑顔がとても可愛かったから







そのまま暫く二人共顔が赤いままだった。

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作者名:橄欖 x他1人 | 作成日時:2016年9月30日 7時

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