３話：普通がいちばん ページ8
｢ぬぅ〜すんだっ
バイクで走り出すー♪｣
マッハスピードで誰にも止められることなく走れることが気持ちよくて、調子にのって歌までうたっている
そんなご機嫌な私はいま、サイクリングロードを渡ってキンセツシティヘと向かっていた。
ポケモン博士に会うため、キンセツに住んでいる叔母に目的地の途中にある町まで車を出してもらえることになっている。
なぜポケモン博士に会いに行くのかといえば
それは、元の世界へ帰るための情報を得るためだ
そもそもトリップしてしまった要因はポケモンの力にあるんじゃないか？と考えた私は
旅に出るまでの間中、ポケモンに関する本を手当り次第に読み漁った。あまり成果はなかったけどね
餅は餅屋で買え、というように
ポケモンのことはポケモン博士に聞くがいちばん！
博士ならポケモンについて専門的な知識をもっているだろうし、本を読むよりはずっと頼りになると思う。
いまの私にはアニメやゲームの知識はほとんど無い。
だから、独学で地道に調べていくよりずっと確実に情報を手に入れられるはず
それから自転車があるのに車に乗るのはずるく見えるだろうけど、なにも早く行きたいだけが理由じゃない
博士がいる町まではかなり遠い
このまま自転車で行けば野良トレーナーや野生ポケモンに遭いまくるのは必然
バトルの申し込みをその都度断っていくのも気が引けるし、それを避けたりポケモンから逃げまわるというのは骨が折れる
時間は有限、タイムイズマネーだ
時間を無駄にしないためにも、そういった面倒事を回避できる車での移動はなるべく利用していきたい。
まあそんなこんなで、歌をうたいきる頃にはサイクリングロードを渡り終えていて
ゲートをぬけてすぐにある街の入り口には、
『明るく かがやく 楽しいまち』
と書かれた看板が立っていた。
そうだ！叔母さんの家へ行く前に、
まずは自転車屋さんに寄らなきゃいけないんだった！
｢おじさん！こんにちは！
折りたたみ式自転車は置いてありますか？｣
｢あれっ、Aちゃんいらっしゃい！
置いてあるけれど…、あれは折りたためる以外は普通の自転車だよ？いいの？｣
｢うん、普通でいいんです。
これからは安全運転で行きたいので。｣
マッハでも野良トレーナーには意味ないしね…
ダート？
大道芸人じゃあるまいしそれこそ不要でしょ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ポケットモンスター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
D - 仕事で疲れてたからかな？エプロンごと引き離し〜で凄く泣きそうになってしまった(T . T) (5月19日 21時) (
レス) id: e1459171f3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - はじめまして！この作品、世界線(？)が大好きです！トリップものって、普通はその世界を楽しむ線でストーリーが進んでいくのに対して、この作品は元の世界に戻ろうとするストーリーが新鮮で大好きです！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふっとう | 作成日時：2020年12月21日 19時
