196. 別離 ページ5
「...許してなんていわない。
だから。一生憎んで？
私のことなんて許さないで？
...潤くんの幸せ、
遠くから祈ってるから。
本当にいままでありがとう。」
「冬桜子さんっ！！
おいっ！！待てって！！！」
潤くんが言い終わらないうちに
私から切った電話。
その瞬間。私を呆然と見つめる
潤くんと目と目が合う。
...私...ちゃんと笑えてるのかな...？
どうしよう。
涙がやっぱりこぼれ始めてきた....
周りの声や音が。
どんどん遠くに聞こえていく。
この広い空港に。
たった２人ぼっちでいるような感覚。
いっそこのまま。
時間がとまってしまえばいいのに。
いっそ時間を巻き戻して。
まっさらな自分で。
潤くんと出会えたら。
こんな悲しい瞬間を
迎えることなんてなかったのに....
ずっとこうしていたい。
いたいけれど。
離れていきたくなんてないけれど。
...もう私、行かなくちゃ。
....行くね....
止められない涙はそのままで。
でも。今の自分にできる、
精一杯の笑顔を潤くんに向けてから。
彼に背を向け、歩き始めた私。
「...冬桜子....っ！！」
潤くんの声に。
一瞬振り返ってしまった。
そこには。
今まで見たこともないくらい
哀しい、あなたの顔。
ギュッと胸をわしづかみにされた、
身を引きちぎられるような思いが
こみ上げてくる。
...潤くん....っ....
力振り絞って。
また潤くんに背を向けた。
ゲート前を後にする私の背中で。
何度も何度も哀しく
響き渡ったあなたの叫ぶ声。
私を呼ぶ声。
そして聞こえ始めるざわめき。
思わず両手で耳をふさいでしまう。
...行きたい。
許されるのなら。
今すぐあなたの側に駆け寄りたい。
今のは嘘だよって。
笑ってあなたをギュッと
抱きしめたいよ。
歩き始めた足が。
どんどん早足になって。
最後には思い切り走っていた。
涙でもう前なんて
全然見えないのに。
とにかく足を前に動かして。
走って。走って。
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かこ(プロフ) - さやかさん» 嬉しいお言葉、本当にありがとうございます(//∇//)わー、リアルに感じていただけたなんて♪励みになります♪パパ潤、初めて書きましたが書いていて私も楽しかったです。これからもどうぞよろしくお願いします(//∇//) (2016年1月28日 17時) (
レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 美月さん» お返事大変遅くなりごめんなさい！テスト無事終わりましたか？なかなかスイスイ更新できませんが、これからも細々と書いていきますね。よろしくお願いします(//∇//) (2016年1月28日 17時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 晴美さん» お返事大変遅くなりました！すみませんでした(>_<) 泣いていただけたなんて感激です。潤くん、これからもまだまだ書いていきますのでよろしくお願いします(//∇//) (2016年1月28日 17時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - モノクロさん» お返事遅くなりました(>_<)ごめんなさい！そう、偶然にも2015年は五年後でした。驚いたのは五年経ってさらに増してる自分の潤くん愛(笑)これからもよろしくお願いします♪ (2016年1月28日 17時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - kazuさん» お返事遅くなりごめんなさいっ！潤くんならこんな風に一途に想ってくれそうですよね(*^^*)続編もどうぞお楽しみくださいねー♪ (2016年1月28日 17時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2015年11月24日 11時
